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2007年9月 9日 (日)

(内田樹)「先生はえらい」

先生はえらい (ちくまプリマー新書) 先生はえらい (ちくまプリマー新書)

著者:内田 樹
販売元:筑摩書房
先日、内田先生の小林秀雄賞受賞のところでも書きましたが「先生はえらい」という本を読みました。

このタイトルがなんとも「今どきの教師コケおろし時代」ムードに反してとても「小気味ヨイ感じ」でした。内田先生の肉声をそのままタイトルにしたようで読み始めると内田先生がその場で講義を始められたよう。あっという間に読んでしまいました。

字も大きく行間もとってあって読みやすく、内田先生の本を生まれて初めて読む人にもオススメかもしれません。この本を書いた内田樹という先生はえらいです。

どの章もたとえ話を交えてわかりやすく、知らないうちに先生の話になんだか乗せられた気になる不思議さがあり、読み手も楽しくなります。

特に気に入った章は「オチのない話」「前未来形で語られる過去」「うなぎ」「話は最初に戻って」「誤解のコミュニケーション」「口ごもる文章」「謎の先生」「「誤解者としてのアンデンティティ」「沓を落とす人」などなど・・・おお、こうして挙げてみるとずいぶんと気に入った章の多いこと。

「オチのない話」では”いっしょにいると「オチのない話」を次々に思い出してしまう相手”のことについて触れています。←恋人や親友にはオチは必要ない!コミュニケーションにオチがなく、謎であり話しているお互いの意思の疎通が簡単に成就しないのが実は醍醐味だという意見にはうなずけます。

つまり理解したい相手がいるのにその人との対話はその「望みを持ちながら理解に達することができないという宙吊り状態を出来るだけ延長すること」(102ページ)がコミュニケーションの極意のようです。

コミュニケーションはつねに誤解の余地を確保するように構造化されている(149ページ)

そして、ひっかかるような言葉を重ねながら相手を理解しようと努める姿に師弟関係をイメージできます。ミステリアスな師の姿に大いなる誤解を含んだ尊敬をこめて弟子は日夜努力していくんですね。

その弟子の誤解が独創的であればあるほどコミュニケーションの扉は開かれていく気がします。

本当に先生が偉いかどうかという問題ではなく、相手である先生との対話から「あの先生、ちょっとえらい」という誤解から私自身が学び始めるということがあります。

今日の言葉

Professor Uchida is great! (内田先生はえらいです。)

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