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2007年10月27日 (土)

「文学問答」

文学問答 文学問答

著者:河野 多惠子,山田 詠美
販売元:文藝春秋

新聞によると10月27日は「文字・活字文化の日」だそうです。―読書の秋―

つらつらと読んだ「文学問答」は地味なタイトル、装丁ですが、読む楽しみを感じさせてくれる一品でした。特に河野多恵子さんを初めて知るわたしには嬉しい出会いでした。山田詠美さんもすっかりベテランの域に達して、お二人のやりとりには熟練の貫禄が心地好くただよいます。

特に「本当の戦争の話をしよう―ニューヨークと基地から」の章は、異文化に興味ある人にもいろいろ触発させてくれる対話になっています。

その中の■日本人には宗教はわかりようがない―から少し引用します。

河野:キリスト教の人たちは、まあ今度のこと(9/11)は別にして、悪いことをするときでも神様に祈るんですから。

山田:まず神様がいて、「罪深い私をお許しください」と、やった後に事後承諾というのがけっこう多い(笑)。

河野:悪いことをする時でさえ神様にすがる、これからこういうことをする自分を守り給え、成功させていただいたら、御礼にお堂を建てます、なんて言って祈る。これは私たち日本人の感覚では判らないと思う。逆にいうとそのぐらい神様は絶対なんですね。

必ずしもアメリカ人が皆、日常的に祈っているのではないと思いますが、一神教の絶対的な個人との関係というものは、やはり祈りを生活に根ざした深いもにするのかなと思います。

それから最後の「文学賞とは何か?」も印象的。ちょっと前までずいぶんと文壇は男性上位だったんですね。河野さんが女性初の芥川選考委員だったとは知りませんでした。

お二人とも本当に本をよく読んで知っていらっしゃいます。「造詣が深い」ということばはこういう方にふさわしいと感じた本でした。

今日の言葉

You ain't no color? (あなただって有色人種じゃないの?)

山田さんがアメリカで白人に対してケンカした時、言った言葉だそうです。白人が、白人以外をカラード・ピープルなんていうのはおかしいという観点からの発言、これは面白い!

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