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2007年12月30日 (日)

原書「A Christmas Memory」 by Truman Capote

ティファニーで朝食を  ペンギン・ミューズ・コレクション  原書で楽しむ英米文学シリーズ

またまた月末の原書読了です。ていうか、今回は年末ギリギリですね。それも予告とは違う短編。The Pearlは次回ということにします。

実は先月に読んだBreakfast At Tiffany'sの解説付きの本を手にすることができました。そのティファニーで朝食を ペンギン・ミューズ・コレクション 原書で楽しむ英米文学シリーズ(著者:Truman Capote,斎藤 兆史
販売元:ICGミューズ出版)を読んでいくうちに、同じ本に載っていたA Christmas Memory という短編に引き込まれてしまい、なんと村上春樹の翻訳も出ていたので、ついでにそれにも引き込まれてしまった次第です。

クリスマスの思い出 クリスマスの思い出(著者:トルーマン カポーティ,訳:村上春樹、銅版画:山本 容子、販売元:文藝春秋)は村上春樹が訳したトルーマン・シリーズの一つで、他にも「あるクリスマス」「おじいさんの思い出」などがあります。山本容子さんの画がたまらなく素朴で、文とシンクロして、土の匂いや葉っぱの手触りが伝わってくるようです。

バディーと呼ばれる「僕」と少女のようなおばあちゃん、そしてクイーニーという犬のお話。毎年11月の冬を告げる朝にクリスマスのフルーツケーキ作りを始め、ほとんど文無しの「僕たち」がそれはそれは楽しいクリスマスを過ごす少年の夢のような日々を綴ったものです。

「ティファニーで朝食を」の文体も切れがありましたが、この「クリスマスの思い出」もシンプルで、特におばあちゃんの描写がピュアなんですね。こどもと年寄りと動物というベタの設定なんですが、ことばが多くを語らずともストレートな文が人物の多くを語っている不思議さに驚かされます。

そのおばあちゃんの紹介をするところを今日の言葉にして今年のコニコの原書でキャンペーンを締めくくろうと思います。

I am seven; she is sixty-something.  We are cousins, very distant ones, and we have lived together-well, as long as I can remember.  Other people inhabit the house, relatives; and though they have power over us, and frequently make us cry, we are not, on the whole, too much aware of them.  We are each other's best friend.  She calls me Buddy, in memory of a boy who was formerly her best friend.  The other Buddy died in the 1880s, when she was still a child.  She is still a child.   -from page142

僕は7歳で、彼女は60を越している。僕らはいとこ同士である。すごく遠縁のいとこなのだが、僕と彼女はそれこそ思い出せないくらい昔からずっと一緒に暮らしている。僕らの家には他にも人がいる。みんな親戚の人たちだ。彼らは偉ぶった人たちで、しばしば僕たちを泣かせたりするが、でも僕も彼女もだいたいにおいて、連中のことなんか気にかけない。僕らはお互い無二の親友なのだ。彼女は僕のことをバディーと呼ぶ。昔バディーという名前のやはり無二の親友がいたからだ。そっちの方のバディーは彼女がまだ小さな子どもだった1880年代に死んでしまった。もっとも彼女ときたら今でもまだ子どものままなのだけれど。    ―「クリスマスの思い出」7ページ)

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