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2008年3月29日 (土)

原書で読む世界の名作 「Lord of the Flies」お疲れ様でした

Lord of the Flies

去年の10月末から約半年かけて放送していたウィリアム・ゴールディングの「Lord of the Flies」(蠅の王)も、今週で最終回でした。こちらも「高慢と偏見」に引き続き長丁場でした。ご一緒に聴いていた方にもご苦労さまです。

200ページちょっとの原書を多少の省略はありながらも、毎週丁寧に読んでいき、かつ朗読を聴いていったことで深く作品に触れられたと思います。

特にイギリスの俳優Tim Pigott-Smithさんの朗読が素晴らしかったですね。穏やかなテンポから後半のドラマチックな人間狩りシーンへと、手に汗握るスピード感あふれる朗読は、聴いていてまるで鳥肌が立つようでした。

初めて読んだ時は、やはりラルフとジャックの対立を中心に読み進んでいましたが、今回はサイモンとロジャーに注目。二人ともあまり会話の中には出てこないのですが、物語に奥行きを与えていたんですね。サイモンは物語の神話性を担い、蠅の王とのイメージの交換をしていました。幻想的な場面が啓示的です。そしてロジャー。ある意味ジャックより言葉がない分だけ暴力的な残忍さが浮かび上がっていました。ラルフ追跡のシーンも何とも不気味でした。

まさに最後の少年たちの救出劇は、これまた皮肉にも島の惨劇から、戦争という惨劇への続きにつながるようで、ホッとするのもつかの間、その先にあるものに暗澹たる気持ちになりました。

こころに残った文を今日の言葉にします。

What was the sensible thing to do?

There was no Piggy to talk sense.  There was no solemn assembly for debate nor dignity of the conch.

"Think."

Most, he was begining to dread the curtain that might waver in his brain, blacking out the sense of danger, making a simpleton of him. (p.196 Perigee Book)

(分別ある行動とは?分別を口にしたピギーはもういない。厳粛な集会もほら貝の権威もない。

「頭を使え。」

一番こわいのは頭の中でカーテンがはためき、危機感がうすれ、バカになってしまうこと。 井出弘之訳)

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