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2008年5月 1日 (木)

翻訳「説得」

説得

今日から5月、模様替えをしました。

映画を観たらたまらなく原作が読みたくなりました。英語じゃ一気に読めず、読みたい気持ちに間に合わない、エイbleah 翻訳でということで「説得」(ジェーン オースティン、キネマ旬報社)を読みました。岩波文庫からも「説きふせられて」(1998年富田彬訳)が出ていますが、2001年の大島一彦訳の方が新しく読みやすいと聞いたので、とりあえずこちらで読むことにしました。

読む前はオースティンの6作品の中、まだ半分しか読んでいないと思っていたのが、これを読了してあと2冊になってしまいました。大好きなお菓子があと2つになってしまったような気持ち。全部読んでしまうのが惜しいし、もったいないような。

オースティンの作品群の醍醐味は、お気に入りのテイストでありながら、6つの作品にあるヴァリエーションの豊かさ、味わい深さ。

オースティンがそのヴァリエーションの最後に綴ったストーリーがこの「説得」。アンとウェントワースの愛は穏やかな波のようにゆっくりと引いては返しながら満ちていきます。

慎みと強さをバランスよくもつアン。時が鍛えた愛情に育まれていくアン。彼女は幸福のたどり方をこう語っています。

アンは思った。この人(ウェントワースのこと)は以前、断固たる性格こそ誰にとっても幸福に至る道であり、強味なのだといったことがあるけれど、今その考え方が本当に正しいのかどうか疑い始めたのではないかしら。人間の他のすべての性質同様、これとてやはり程度問題であり、限度があって然るべきことに思い当たってのではないかしら。他人の説得に耳を傾ける気質が、非常に果断な性格に劣らず、ときには幸福に至る道であることに、この人が気がつかないはずはない。(147ページ)

そして、あのクライマックスの手紙。ラブレターのお手本になるようなウェントワースの熱い想い。この手紙がオースティンの書き直しによって付け加えられたことを「訳者あとがき」で読んで、思わず書き直してくれてありがとうと思ってしまいました。

脇役のミセズ・スミスがお話の展開でキーパーソンになっていくのですが、印象的な人物でした。酸いも甘いも噛み分けたお方です。

さあ、オースティンの作品も未読がもう2作しかなくなりました。今日は映画の日。オースティンの6作品を語る「ジェイン・オースティンの読書会」を観て来ましたので、明日はそのレビューを書きますね。

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コメント

もう、あの手紙のシーンときたら、
原作でも、映画でも、
ぐっと来ちゃいますよね~~!
わかっていてもどきどきします。

投稿: ひらもこ♪ | 2008年5月 2日 (金) 20時26分

ひらもこさん、ダーシーの手紙も心動かされますが、このウェントワースの手紙は短いだけに本当に率直でビビッときますね。アンも読む手が震えていた気がします。ワクワクドキドキheart04

投稿: コニコ | 2008年5月 2日 (金) 22時56分

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