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2008年8月23日 (土)

「貧困大国ニッポン」

貧困大国ニッポン 2割の日本人が年収200万円以下 [宝島社新書] (宝島社新書 273)

 前回「ルポ 貧困大国アメリカ」(初版2008/1月)を読んで驚愕していたら、なんと「貧困大国ニッポン 2割の日本人が年収200万円以下」(門倉貴史+ニッポン貧困クライシス取材班、宝島社、初版2008/6月)なる本があったのです。

なんだか二匹目のどじょうのようだな~と思いながらもページをめくりました。

インタビュー形式の本で、次から次へと生活苦を訴える若者から中年、お年寄りが出てきます。すべてに年収と職業、雇用形態、婚姻状況(彼氏、彼女有り無し)付き。半分がもうサバイバルの節約術。犯罪に手を染めてしまう人も少なからず出てきます。身につまされる状況です。

「貧困大国アメリカ」のように鋭く深い分析はないものの、ひとりひとりの嘆きが恨み節になってこうも語られると、やはり暗澹たる気持ちになってきます。

本文冒頭、「ワーキング・プアの間で『サイレント・テロ』という言葉が流行っている。」(3ページ)といいます。いわゆる”勝ち組”に対抗するために「消費しない、子どもを作らない、働かない」という抵抗をして社会にある意味復讐しようとしているかのようです。実際は自分の思うように「お金がないから消費できない、お金がないから子どもを作れない、住むところもなく履歴書も書けないのでまともな仕事につけない」ということなのですが。

この本でも貧困に陥ってしまったのは一概に「自己責任」ではないといっていますが、では社会のどこに問題があるのか、少し説得力がない気がしました。著者は、最低賃金を引き上げること、「再チャレンジ」が可能な社会を作ることを挙げていますが、具体的な公的セーフティネットがどうなっているかなど、もう少しつっこんだ展開がなかったのが残念でした。

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