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2008年9月22日 (月)

「ヴィジョンズ オブ アメリカ (Visions of America)」第2部「わが祖国」1918-1961

Cimg0665 恵比寿の散歩は「液晶絵画」「麦酒記念館」だけでなく、もう一つおまけがありました。

東京都写真美術館で開催されている地味な、だけど時代を辿れる写真展「ヴィジョン オブ アメリカ(Vision of America) 第2部「わが祖国」1918―1961(Part 2 "This Land is Your Land")です。

この展示は3部構成のシリーズの中のひとつで、観てきたのは第2部。第1部はアメリカの黎明期であるとともに、写真が発明されて間もない時期からのセビア色の時代。未見でしたが、この第2期はちょうど「グレート・ギャツビー」が書かれた時代も重なっていたので、私のとしてはもう好奇心のとりこになってしまいました。こちらの展示と「液晶絵画」展とセットでチケットを買えばお得ということもあり、ついでに観ることに即決です。

会 期:2008年7月5日(土)→12月7日(日)
○第1部 星条旗 1839-1917:7月5日(土)→8月24日(日)
○第2部 わが祖国 1918-1961:8月30日(土)→10月19日(日)
○第3部 アメリカン・メガミックス 1957-1987:10月25日(土)→12月7日(日)

地味な展示と書きましたが、実際に第1次世界大戦終結の年1918年からケネディ大統領就任の1961年までの時代はアメリカが世界にいろいろな意味で花開いた時代でした。そのダイナミズムと多様性をこの写真展は遺憾なく表現していて刺激的でした。

大自然の巨石、ヨセミテのハーフドームからテクノロジーを賛歌するマシーンと人間、ニューヨークを闊歩するおしゃれなモデル、戦場での兵士などなど、バラエティに富むこと。

有名どころの20世紀を代表する戦場カメラマン、ロバート・キャパから日本人の石元泰博らが、モノクロの濃淡をはっきりと写真に映し出し印象深い一瞬をとらえています。

見どころは、1929年の世界恐慌による失業者対策としてアメリカ政府が打ち出したニューディール政策プロジェクト、ドキュメンタリー写真の展示です。生活に困窮する農民をとったりした社会意識に目覚めたウォーカー・エヴァンズなどのカメラマンが多くの写真を残しています。

それらの写真は、次々と週刊誌「LIFE」(1936~1972年)や雑誌「ハーパーズ・バザール」(Harper's Bazaar)、「ヴォーグ」などのグラフ誌に掲載され、印刷メディア黄金期を迎えることとなりました。

ここに展示された写真がなんだかどこかでみたような写真と思えるのも、きっと雑誌の写真の原点がここにあるからなんでしょう。アメリカの勢いと多様な顔がないまぜになったアメリカン・キルトのような写真展でした。

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» ヴィジョンズ・オブ・アメリカ 第二部「わが祖国」1918-1961 [キネオラマの月が昇る〜偏屈王日記〜]
日曜日、ヴィジョンズ・オブ・アメリカ 第二部「わが祖国」1918-1961を観るために、再び恵比寿の写真美術館へ。 前回は「液晶絵画展」を観るだけで閉館時刻となってしまったので。 まあ、もう少し家を早く出ろよ、って話なのだが(笑)。 特に印象に残ったものを以下に挙げる。番号は出品リストより。 37.エドワード・ウェストン 「ふたつ割にしたアーティチョーク」  タイトルが詩のようだ。 44.アンセル・アダムス 「月とハーフ・ドーム、ヨセミテ渓谷」  幻想的。 66.W.ユージンスミス 「カン... [続きを読む]

受信: 2008年10月14日 (火) 18時51分

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