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2008年11月28日 (金)

新潮10月号「特集 源氏物語」

Photo 「カラマーゾフの兄弟」もブームですが、今年の国民的ブームといえばなんといっても「源氏物語」の千年紀。11月1日が流れ的に記念日にあたるそうなんで、手にとってみると・・・これがまた面白い企画でした。

新訳・超訳 源氏物語―6 Stories of Genjiってな訳です。

「夕顔」江國香織、

「若紫」角田光代、

「末摘花」町田康、

「葵」金原ひとみ、

「須磨」島田雅彦、

「柏木」桐野夏生、

漫画「あさきゆめみし」しか読んでいない私には、ほとんど初めての小説「源氏物語」訳です。うふふ、それぞれの作家の持ち味をあじわいながら、光の君や女たちの息遣いを感じさせていただきました。江國さん「夕顔」は柔らかさが、角田さんの「若紫」はすっとした一途があり、島田さんの「須磨」には色気が、桐野さんの「柏木」には淡々とした率直さがありました。町田さんは、はじめて読む作家で、面白かった~。ぶっ飛ぶ超訳、ヤバイ現代語訳、でもこんな光の君がいてもいいかもと思えます。金原さんの「葵」も葵と光の会話が新鮮で読む人を引き込みます。

[対談]紫式部という小説家:橋本治×三田村雅子は、「源氏物語」の細部を知らないのでわたしにはわけのわからないところも多々ありました。それでも、こんな言葉が気になって・・・

橋本:「源氏物語」で一番すごいのは、紫式部の主観というのが見えないとこじゃないですか。「私がどう考えているかは別にして、みながこう信じているんだからこういきます」と話が進んでいく。あれが一番すごいところだと思う。(中略)超一流の作品というのは、自分の欲望が見えちゃいけないものだと思うんです。だって、自分の欲望を出して書くのは簡単じゃないですか。しかもそれはすぐに途切れてしまいます。あれだけ息の長いものを書くには、自分の真意というものを出したら終わってしまうから、真意ってどこにあるんだろうということで引っ張る、その引っ張り方だと思うんです。(97ページ)

「源氏物語」も「カラマーゾフの兄弟」のようにポリフォニーの小説なのかと思わせます。なるほどね~。作者の意図がすぐわかる作品には、興ざめしちゃうところ、ありますよね。そうならないためにはテクニックがいりますね。勉強になります、橋本治さん。話題の瀬戸内寂聴さん訳もいいけれど、橋本訳「窯変 源氏物語」も魅力的です。いつか読もっと。

ナイン・ストーリーズ・オブ・ゲンジ  ついでに、この雑誌の6ストーリーズにプラス3つで出版されたのが「ナイン・ストーリーズ・オブ・ゲンジ」(松浦 理英子,小池 昌代,日和 聡子の3人のお話しがプラス)です。本屋さんでみつけました。「新潮」読んだ後なので、とりあえず買うのはやめました。それにしても、どっかで聞いたタイトルですね~♪

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コメント

コニコさん

ごぶさたです!点子がバタバタとしている間に着々といろいろ読み、またあちこち行かれて心豊かな生活をしておられたのですね! 私もちょっと一段落、見習わせていただきます! 源氏特集は本屋さんで表紙だけちらちら横目で見ておりました。面白かったのですね! うー、いちいち買うわけにいかないので、また図書館で読みます!!

投稿: 点子 | 2008年11月29日 (土) 17時44分

点子さん、いつもコメント励みになります。いつもバタバタしているのは、私の方のような・・・。

本当に、目に付いた本をいちいち買うわけにいかないのは苦しいところ。図書館で借りるといつも2,3か月遅れになっちゃって…。

お互いマイペースで行きましょう。またそちらにも遊びに行きますね。「ナイン・ストーリーズ」読んでます。

投稿: コニコ | 2008年11月29日 (土) 22時56分

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