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2009年5月 7日 (木)

「東京文芸散歩」

東京文芸散歩 (角川文庫) 東京文芸散歩 (角川文庫)

著者:坂崎 重盛
販売元:角川グループパブリッシング
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「GWも終わっちゃいましたね。昨日は東京はあいにくの雨になりましたが、かえってのんびり家でごろ寝で疲れがとれたかも。

連休が終わってからの休日の過ごし方―遠出する時間もお金もないというときは、こちらの本が参考になるかもしれません。

本好きと散歩好きの人にもお薦めです。

そして、友達が東京に遊びに来た時に、ちょっと変わった東京案内にも使えますね。

東京の中心、銀座、丸の内から阿佐ヶ谷、国分寺まで、24箇所の文学ゆかりの地を紹介しています。ただ、文学作品に出てくるお店や記念碑を載せているだけでなく、文芸作品のさわりも少々引用され解説されているのも魅力です。

例えば「本郷通り *森鴎外『青年』『雁』」(24ページ)の章では、「青年」「雁」の引用と夏目漱石の「三四郎」の引用があり、3つの作品をこう解説しています。

 森鴎外の「青年」と「雁」は本郷を舞台にした代表的な明治の青春小説である。これに漱石の「三四郎」を加えると、本郷散歩の基本的パターンをマスターすることができるといっていい。

 「青年」は、森鴎外が漱石の「三四郎」を意識して書いたといわれる、初の長編”野心作”である。(27ページ)

他にも森茉莉の「カフェ・プランタン」(銀座の章)、谷崎潤一郎の「秘密」(浅草六区の章)やら、向田邦子の「人形町に江戸の名残りを訪ねて」(人形町・日本橋の章)など、さわりだけでなく読んでみたくなるものばかり。そしてふらりと散歩に行ってみたくもなります。

晴れた日のぽっかりあいた時間に「散歩でも行こうか」と出かけてみたくなるところ満載。

最後に、この本の「はじめに」に書かれている町についてのこんな文をご紹介します。

 町というものは目の前にある現実の姿と同時に、文学や絵画などに残されたイメージによっても成り立つ空間なのです。私に言わせれば、現実半分、想像力半分で町はできあがっている。(9ページ)

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コメント

おひさしぶり♪コニコさん~
いつも楽しませて頂いてますv
映画を見るときも参考にニコニコ喫茶店(^^)のぞいてからGO!

>現実半分、想像力半分で町はできあがっている。

ムフフわかります。ある作品、エピソードに出会った後は、たとえ見慣れた風景であってもその底から違った町が立ち上がってきますよねー。
同じ場所への旅の醍醐味もそこにあるかもしれません。
あ、ちょっと思ったけど・・・日常生活もしかりですね。
ああ、何て人間っておもしろいんだ。
ではまた。

投稿: ゆう | 2009年5月 9日 (土) 13時19分

ゆうさん、一緒に散歩でもしたいですね。どこがいいかしら?武田百合子作「遊覧日記」の御茶ノ水なんていかが?ニコライ堂に神田の古本屋...etc.
町をそぞろ歩きしているうちに、現実より妄想の方が暴走しちゃったりしそうな二人かもね~、わたしたち(≧∇≦)

そうそう、「レッド・クリフ」みて、中国の赤壁も行ってみたいと思っちゃいました。芭蕉ではありませんが「夏草や兵どもが夢の跡」、想像力で三国志の夢の跡をみてみたいですねscissors

投稿: コニコ | 2009年5月 9日 (土) 14時56分

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