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2009年5月12日 (火)

「ファウスト・クラス」読書会*搭乗中♪

ファウスト〈第1部〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)

 去年の春から始めた読書会「クラブ・カラキョウ」(「カマラーゾフの兄弟」)は、年末に皆で読了して終わりました。(カテゴリー「ドストエフスキー」を参考)

この春は、ゲーテの「ファウスト」を読書会で読みます。今日がその第一回目。”一緒に読みます!”と手を挙げた友だちとまずは顔合わせです。今度の読書会の名前は「ファウスト・クラス」っていうのはどうかしら?今回もまた拙ブログでこの「ファウスト・クラス」のホステスを務めさせていただきますね。(カテゴリーに「ゲーテ」を追加しました)

ファウスト〈第1部〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)」(ヨハーン・ヴォルフガング ゲーテ、池内紀訳、集英社)→こちらが今回のテキスト

森鴎外全集<11> ファウスト  ちくま文庫

森鴎外全集 <11> ファウスト ちくま文庫」(森 鴎外、筑摩書房)→なんとこちらの本の表紙には著者のゲーテの名前がなし。巻末の解説も「ゲーテを超えて」となっています。驚き!

まず、なぜ「ファウスト」を読むかということから。去年「カラマーゾフの兄弟」を読んで、ドストエフスキーがいかにゲーテの「ファウスト」に影響を受けていたかが伺えたので、是非その原作を読んでみたいと思ったからです。イワンの描写に「ファウスト」のメフィストフェレスのイメージがあったり、イワンとスメルジャコフの分身関係が、ファウストとメフィストフェレスの相棒関係と呼応していたりと、興味深いところが多々ありました。歴史に残る古典というのは、いろいろな意味で後世に影響を与えていますよね。読書会では、映画「デスノート」の死神リュークも、なにやらメフィストフェレスがかっているかも、なんて意見も出ました。

また、読みやすい訳が出たというのも大事な要因です。前から池内紀さんの文は好きでしたが、彼の「ファウスト」訳は、原作の詩句の形式を思い切って散文形式で訳したもので、とても読みやすくなっています。今回の「ファウスト・クラス」ではこちらの訳で読んでいきます。ちなみに日本ではじめて「ファウスト」を訳したのが「舞姫」で有名な森鴎外。こちらの訳も参考に、「薦むる詞」を池内訳「捧げる言葉」と比較してみました。森版は、圧倒的に漢字が多く、文語調。それでも出版当時は口語的といわれたそうですが。あくまでも詩句の形を踏襲しています。

それから、今年がゲーテの生誕260周年にあたるって、知っていましたか?260年というのが半端といえば半端ですが、ともかくお誕生日も10の単位は大きな括りで祝うからめでたいです♪

今日は、まず物語が始まる前の「捧げる言葉」「開演前」「天上の序曲」を皆で音読しました。この3つの章は、ゲーテが20代の時に若書きした「原ファウスト」や、40代に再考した「ファウスト断章」を経て、最終的に彼が59歳の時に完成した「ファウスト第1部」に加えられた章です。ストーリーが始まる前の、これまでのゲーテの思いと作品への自信、余裕さえも感じさせます。

来月からいよいよ悲劇のドラマが始まります。次回は第一部「魔女の厨」まで。読書会の最後には手塚治虫さんが、ゲーテと同じように一生をかけて「ファウスト」と取り組んだことも話題になりました。おおまかなストーリーを頭に入れるのに手塚さんの「ファウスト」 「百物語」 「ネオファウスト」もおすすめです。

ファウスト (朝日文庫)ネオ・ファウスト (1) (手塚治虫漫画全集 (368))ファウスト (朝日文庫)」(手塚 治虫、朝日新聞社)→この本の中に「百物語」が含まれる

ネオ・ファウスト (1) (手塚治虫漫画全集 (368)) (手塚 治虫、講談社)

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コメント

コニコさん、先日はありがとうございました。「ファウスト」…出だしからなんだかわからないなぁ^_^;と思っていましたが、皆さんで朗読してお話ししたり、ゲーテさんのエピソードを教えていただいたおかげで、少しわかりそうな感じがしてきて、心強くなりました。また次回、よろしくお願いしますね♪

投稿: ブラボー | 2009年5月15日 (金) 15時38分

ブラボーさん、ご搭乗いただいてありがとうございました。たしかに本のはじめのところはわかりにくいですよね。でも、ブラボーさんもゲーテではなく、”ゲーテさん”と呼んでくれているように、ちょっと親しみを覚えてくれました?

ゲーテさんのこと、思いっ切り”となりのおじさん”だと思ってお友達になれたらいいですよね。こちらこそよろしくお願いします。

投稿: コニコ | 2009年5月15日 (金) 22時47分

ゲーテが19歳の娘にプロポーズ!文学的解釈より私の興味はいつも下世話話。こんな私ですが、読書会のメンバーになれてうれしいです。我が家でも「ジェーン・オースティンの読書会」風にドーナツ片手に読書会しましょ。コニコリーダー、どぞよろしくね!

投稿: クーネルシネマ | 2009年5月17日 (日) 08時17分

クーネルシネマさん、Welcome aboard!読んだ人の分だけいろいろな読み方ができるのが楽しいですよね。是非「ファウスト・クラス」に新鮮な風を吹き込んでください。下世話な話もいいんじゃな~い。

そうそう、クリスピーのドーナッツ片手に読書会っていうのもやりましょうか?6月生まれの人、誰かメンバーにいるかしら?ドーナッツ・パーティー兼読書会もいいかもheart01こちらこそよろしくお願いします。

投稿: コニコ | 2009年5月17日 (日) 22時12分

コニコさん、こんにちはhappy01
新しい読書会はゲーテだったのですね。
カラキョウつながりで読まれるなんて
素敵ですね。
そして、会のネーミングが絶妙ですね♪

投稿: jessie | 2009年5月19日 (火) 15時39分

jessieさん、お互い新しいクラブの立ち上げですね。こういった会も”継続は力なり”で続けていくことが大事なんですよね。これから暑さに負けずにいきましょう。

そうそう、話しはとびますが、翻訳「ビカミング・ジェイン・オースティン」が出たのをご存知ですか?ちょっと高いので、図書館でまずは借りてみようと思っています♪

投稿: コニコ | 2009年5月19日 (火) 23時18分

コニコさん、こんにちはhappy01
今アマゾンに行ってきて
『ビカミング・・・』
早速、チェックしてきました。

本当に高いですね。これから私も図書館で予約します。翻訳が中尾真理先生なのも嬉しいです。参考図書で何冊か読ませていただいた先生なので・・・情報ありがとうございました。

投稿: jessie | 2009年5月22日 (金) 17時56分

jessieさん、こんばんは。さっそくチェックしていただいたのですね。わたしも中尾真理さんの翻訳「ノーサンガー・アベイ」を読んだので、親しみがあります。
「Becoming Jane」(11月の「原書でキャンペーン」参考にしてください)の簡単ヴァージョン、ペンギン版は前に読んだのですが、本格ノベライズ版(なのかしら?)も楽しみですね♪

それにしてもお値段、もう一声安くならなかったのでしょうかね~。

投稿: コニコ | 2009年5月22日 (金) 21時56分

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