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2009年5月13日 (水)

「ゲーテさん こんばんは」

ゲーテさんこんばんは

みなさん、こんばんは。今日は「ファウスト」翻訳者、池内紀さんが書いた「ゲーテさんこんばんは」(集英社、1995円)を紹介します。

この本は、池内さんが「ファウスト」を訳していたかたわらに、ゲーテのことを調べたり、考えたりして書き継いだものだそうです。

―こんなに楽しく、おかしな人が、どうして文豪ゲーテなどと、重々しいだけの人物にされてしまったのだろう?(「あとがき」より 252ページ)

というのが池内さんの感想。いやはや、わたくしもこの本を一読したら「文豪ゲーテ」というイメージが吹っ飛びました。

石を拾いすぎて運ぶのに困ったとか、仕事をさぼってイタリアへ逃亡したとか、へ~というようなことが書いてあります。一番の驚き話しが晩年のプロポーズ。なんと19歳の娘さんに74歳のゲーテさんが求婚しているんですね。渡辺淳一ですか?って感じです。

そんなエピソードを読むと、ゲーテがなんと身近に感じられること。まるで「隣のヘンなおじさん」といってもいいくらい。♪ギョエテかサルトルか♪と歌われた偉大さは消え去り、ゲーテおじさんと呼ばせていただきたいわ。

面白いのは、この本の中で語られる「ファウスト博士」の章。実際にファウストという人は実在していたんですね。荒唐無稽の錬金術師というイメージで、民衆に伝説となって伝わり、人形劇になったりしたようです。その劇の宣伝文が「大魔術師ファウスト博士の生と死。初めから終わりまでお道化が一杯!」(163ページ)というたぐいだったよう。ゲーテの「ファウスト」は一大悲劇と謳っているのに、こちらは滑稽話しというわけです。さてさて、おかしなゲーテおじさんが書いた「ファウスト」も、実は道化が一杯隠されているのかもしれませんね。再読が楽しみになりました。

ゲーテさんこんばんは (集英社文庫)今回、単行本を読みましたが、文庫にもなっています。

ゲーテさんこんばんは (集英社文庫)

著者:池内 紀
(集英社、560円)

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