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2009年9月17日 (木)

「クララ・シューマン 愛の協奏曲」

Photo 女性作曲家としてもピアニストとしても有名なクララ・シューマン。才能あふれた女性を描いた音楽映画「クララ・シューマン 愛の協奏曲」を観てきました。

クララという女性は、今ではユーロ導入でなくなってしまったドイツの最後の100マルク紙幣にもなったドイツ国民に愛された女性――そして作曲家ロベルト・シューマンの妻であり、ヨハネス・ブラームスのミューズであったという凄い人です。

そうそう、天才少女といわれた時期には、ゲーテとも交流があったとか。

そんな彼女を演じたのがマルティナ・ゲデック。「マーサの幸せレシピ」や「善き人のためのソナタ」で存在感のある演技をみせたゲデック。彼女が逞しく美しく、時にがむしゃらに妖しいクララをみせてくれました。ハリウッド女優とは全く違った魅力を持つドイツの女優さんですね。

事実ははたしてどういう関係だったかわかりませんが、才能がありながらも精神的に問題を抱える夫であるロベルト・シューマンと、若き美貌の天才、ブラームスの三角関係を微妙なプラトニックな愛として描いているのがこの映画。不倫の泥仕合というものは一切なく、3人の天才の敬愛と嫉妬が織り込まれていて手堅い人間ドラマになっていた気がします。特にブラームス役のマリック・ジディは中年キラーの甘い目をもっていて、14歳年上のクララを切なく想いながら、自分を抑える姿は胸キュンものでした。

そして、もちろんこの3人のドラマをいやがおうにも盛り上げたのが3人の紡ぎだした音楽です。この映画の音楽には耳が満足して喜んでしまいました。やっぱり音楽映画はこうじゃなくっちゃ。サントラも聴きたくなります。

映画の中で流れるクララ作曲のピアノ曲はメロディーが美しく、もし彼女が作曲を諦めることなく生涯続けていたら、クララの交響曲なども聴けたかもしれないと本当に惜しい気がしました。

最後に、この映画の監督ヘルマ・サンダース=ブラームスは、ヨハネス・ブラームスの血縁に当たる人(ヨハネスの叔父の子孫)で、ラスト・シーン――クララをみつめるブラームスのロング・ショットは、彼への深い尊敬を感じさせました。

音楽、ピアノの好きな人と語りたくなる余韻のなが~く残る映画です。

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映画・ミュージカル」カテゴリの記事

コメント

コニコさんこんにちは。

友人のミュージシャンたちが、クララのストーリーをはさみながら彼女の作品を奏でるというコンサートに行ったことがあります。
そのときに、クララに興味がわきました。

こんな映画があったのですね。
早速DVDになっているかどうか探してみます。

投稿: 渡辺 | 2009年9月20日 (日) 18時34分

渡辺さん、こんばんは。

お友だち、粋なコンサートをなさりますね。

クララ・シューマンは小さい頃から「天才少女」といわれ、ドラマチックな人生を送った人のようですね。私には、この映画がどれくらい事実に近いかどうかより、彼女自身と彼女の関わる音楽が、どれだけ芸術家を刺激するかが興味深いところでした。そちらでもご覧になれますように!是非感想をお聞きしたいですものshine

投稿: コニコ | 2009年9月21日 (月) 23時53分

「クララ・シューマン」の余韻、まだ続いていますよ~~~!天賦の才能を持つクララはやはり男性を虜にする魅力に溢れていたのでしょうね。(14歳も年下のブラームスにも惚れられるちゃうなんてすごい)ほんと「ミューズ」ですね! 

マルティナ・ゲデックさんも、端正な顔立ちで、聖母のような包容力を持つしっとりしたクララ像と、情熱的で逞しいクララ像の両面を素敵に演じていて、すっかりファンになってしまいました。

コニコさんのおっしゃる通り、3人の関係が不倫ではなく敬愛に焦点が当てられている点が、映画のクラシック音楽とマッチしていてよかったです。特にシューマンが「ブラームスに妻を取られた」と言って落ち込むのではなく、「クララに私の音楽の理解者であるブラームスを取られた」と言って嫉妬するところが、芸術家ならではの悩ましさが感じられました。

何はともあれ、サントラ盤が入手できたら、今度は音楽そのものも、もう一度じっくり味わいたいです~!

投稿: 友達のI | 2009年9月26日 (土) 12時32分

友達のIさん、こんばんは。この映画、ご一緒させていただいて一緒に楽しめてウキウキしました。
サントラ、欲しくなりますね♪ヴィオラもいいけど、ピアノもやっぱり素敵。
そうそう、クララの素人っぽい指揮者ぶりも女性蔑視の反感に負けず、逞しかったですよね。彼女がシューマンを支えたと同じように、女性が前に出にくいあの時代、シューマンも彼女の才能を支えていたのでしょうねnote

投稿: コニコ | 2009年9月26日 (土) 23時17分

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