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2010年2月 4日 (木)

「東京島」(ネタバレ)

東京島

久々に桐野夏生さんの本を読みました。衝撃の「OUT」を読んでから、一時立て続けに読んだ時もありますが、しばらくご無沙汰でした。今回の桐野ワールドはどんなか楽しみにしながら読み進みました・・・

東京島

著者:桐野 夏生
販売元:新潮社
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と、思い出されるのは「蠅の王」(「Lord of the Flies」)の話。う~ん、「東京島」は、「蠅の王」の子どもたちが現代社会の大人になった話しですね。“「東京島」と名づけられた無人島の漂流者23人の内、22人が男、女は清子ただひとり”という設定。そして今の日本の裏社会を反映するようなホンコンと呼ばれる中国系の男たちやフィリピンの女性たちが絡んで繰り広げられる究極極限ドラマ。

「蠅の王」ではラルフがジャックというサバイバル旺盛で暴力の権化みたいな男の子に権力闘争で負けていくさまが描かれていますが、この「東京島」では、暴力的なものに性描写が加わり、その混沌とした中で女性の「性」をエネルギー前面に出して描きたかったのでしょう。

でも、「OUT」のような突き抜けるようなエネルギーの炸裂にはならず、逆にトーカイムラ(皆が住む反対の場所)のワタナベという村八分ものが活き活きと描かれてお話しを引っ張っていきました。ワタナベが一人救出され、皆が取り残されるところまではグイグイ読めましたが、ラスト60ページが評価が分かれるところ。

脱出用の船をどうやって用意するかが筆者も悩んだところだったのでしょう。フィリピンのダンサーたちが流れ着いてしまったという設定は結構、無理があるかな~と思えました。ちょっと結末を急ぎすぎた感があるかも。その後、清子が双子を産んで、ひとりは清子と共に脱出に成功し、ひとりは東京島に残され、それぞれに自分の境遇を語らせるというのはさすがにうまいところでしたが・・・。

今度、この小説が映画化されるそうで、木村多江さんが清子役を演じるそうです。映像では40代女性のタフネスがどう描かれるか、楽しみです。ワタナベ役は私のイメージでは香川照之なんですが、さてどなたがやるのかも興味深いところ。

追記:映画「東京島」のレビューはコチラ

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コメント

コニコさん、今日は楽しかったですね。
「東京島」行き帰りの電車でようやく読了♪
映画のイメージ(まだ観てないけれど)と全然違う泥臭さに驚きました。
作家ってすごいね。全くの絵空事を想像力だけでリアルに見せつつ何百枚も書くのだもの…そこにたまげたわ!
映画も観たい!

投稿: クーネルシネマ | 2010年9月22日 (水) 20時28分

クーネルシネマさん、素敵な1日をありがとうhappy01

「東京島」は原作を先に読まれたのね。本さき、映画あとで、どんな感想を持たれるか、是非お聞きしたいわ。それも映画「悪人」を観た後に映画「東京島」の評価、楽しみヨン。
桐野さんは私のお気に入りの作家です。すごいですよね、この人の想像力というか筆力!

投稿: コニコ | 2010年9月22日 (水) 22時56分

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