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2010年2月27日 (土)

「楽隊のうさぎ」

今年も国立大の入試を最後に受験シーズンも一段落ですね。努力を続けた受験生に桜が咲くことを心から祈っています。今日は、先日のセンター試験にも出題された本、中沢けいさんの「楽隊のうさぎ」を取り上げます。

読後に私もセンター試験をやってみましたが、間違いだらけでトホホでした。興味のある方は、上の「センター試験」をクリックして挑戦してみてくださいね。

楽隊のうさぎ (新潮文庫)

楽隊のうさぎ (新潮文庫)

著者:中沢 けい
販売元:新潮社
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この本は、小川洋子さんがパーソナリティーをつとめる「メロディアス・ライブラリー」でも取り上げられた本。

さて、本題。ひょんなことから中学校の吹奏楽部に入った克久が、仲間や先輩、先生にもまれながら、少年から青年へと成長していく姿を生き生きと描いています。この男の子が気弱ないじめられっ子だったんですけれど、吹奏楽部で打楽器をやることになって、それで最後の方で全国大会までいって、なんとティンパニを担当するんです。面白いのが、だんだんと克久の練習するリズムに合わせるように、読者もページをめくるようになっていき、県大会、全国大会とコマを進めていく気持ちになるんです。そして、気になるのが克久のお母さん。この本は思春期の子どもが主役なのですが、そんな頃の子どもを持つ親の思いも共感できるように書かれているんです。たとえば克久と旅行をすることでけんかになったシーン。

 とんでもない一夜だった。
 ムソルグスキーの交響詩に「はげ山の一夜」というのがあるけれども、昨晩はまさにそんな感じの夜だった。(中略)
 ともかく、克久の年齢では自分が一人前になったことを誇るのが精一杯だ。親と対等であろうとする。対等であろうとして背伸びをしていると言われるのを嫌がる。けれども、親だって、十四年も過ぎれば、いいかげん、子どもの保護者でいるのが嫌になってくる。気持ちのおもりをするのも面倒になってくる。子どもなんか抱えていない独身者の気持ちに戻りたくなってくる。そういう身軽になりたいという気持ちと、子どもが小さくて、かわいかった頃がなつかしい気持ちは少しも衝突しない。そこのところが克久にどうしても解らない。。百合子だって、それをわかれと言っているわけではない。口を開けば、小さかった頃からの習慣で、小言を言っているみたいな口調になった。

*百合子は克久ののお母さん。

このお母さんも、思春期ではないけれど夫のことや自分の仕事のことでいろいろ悩みも多いのです。そして、子どもだと思っていた息子が急に今までとは何か違う雰囲気を漂わせ、戸惑ってしまう気持ちもよくわかります。

この本は、中学生、高校生ばかりでなく思春期の親にもお勧めの本です。

感想は「ミセスの本棚」にも載せていますので、どうぞそちらもよかったらご覧ください。

最後に本屋さんが書いた宣伝が楽しかったので載せてみました。

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