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2010年6月 5日 (土)

「ジョン万次郎の英会話」

ジョン万次郎の英会話 ジョン万次郎の英会話

著者:乾 隆
販売元:ジェイ・リサ-チ出版
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大河ドラマ「龍馬伝」でも登場したジョン万次郎の本を読んでみました。コメントを寄せてくださる渡辺さんのおすすめです。

今年の2月に出たばかりの本です。副題が「幕末のバイリンガル、はじめての国際人~『英米対話捷径』復刻版・現代版」とあります。これにはCDもついていて、実際に生の英語を万次郎がどう日本語で表記していたかがしのばれます。

第1章「ジョン万次郎の生涯と英語」では、彼の波乱に富んだ生涯が語られています。彼のスタートは、船の遭難という突発的なものであったものの、それからの人生はまことに計画的で将来を見据えていた人だったようです。将来使えると踏めば桶屋で修業したり、時局をみて儲かると思えば1850年にゴールドラッシュのカリフォルニアで日本帰国のためにお金を稼いだり(19ページ)、とその行動力と先見性には驚かされます。

さらに、「自分が身につけた知識を日本に帰って伝えたいと願う使命感」(23ページ)で、帰国の途に着いた時には、辞書、航海書、算術書、歴史書、女性誌などを含めた18冊もの洋書を積んできたというのですから、彼の“鎖国の日本に世界を伝えたい情熱”は、すごい。

後半は、1859年、32歳の時に幕府から命を受けて書いた日本最初の英会話教本が紹介されています。タイトルの「捷径(しょうけい)」は、「近道、早道」という意味です。ほんのさわりをご紹介すると、例えば、「安否類」から

オマエサマ ゴキゲン ヨイ コンニチ
汝 安 全か 今日 いかが
ハヲ  ヅー ユー ヅー ツ デイ
How do you do to day?
今日はご機嫌いかがですか。

3行目が万次郎の発音表記。5行目が現代語訳です。howが「ハウ」でなく「ハヲ」になっているのなど、なかなか面白い。生の英語に接した万次郎のカタカナ表記には学ぶところありです。

最後には、なんと豪華にカラー写真の復刻版付きです。こんな感じです。

Img

今までは、万次郎のことをただの英語がうまい人という認識しか持っていなかったのですが、相当面白い人だったし、後世へ多大な貢献をした人だったんですね。この人の人生ドラマも見てみたいわ。ドラマにならないでしょうかね。

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コメント

ああ、読んでくださったんですね~note
簡潔かつ丁寧にまとめてくださり、さすがだと感じ入りました。

万次郎は実に魅力的な人物ですよねheart
ほんとうにドラマにしてくれないかしらと思います。

四国へは伊藤若冲を観に金刀比羅宮にしか行きませんでしたが、
いつの日か万次郎の故郷である高知県土佐清水市に行って
みたいものだと思っています。

投稿: 渡辺 | 2010年6月 6日 (日) 22時43分

渡辺さん、この本を紹介していただいてありがとうございました。

日本最初の実用的英会話集を復刻版でみられるなんて、面白かったです。そして何より、彼の人生に惹きつけられました。日本に帰国した時の取り調べ、どんなだったんでしょうね。さぞや大変だったんだろうなと思います。

彼の故郷は龍馬の故郷でもあるし、訪ねてみたいですねhappy01

投稿: コニコ | 2010年6月 6日 (日) 23時05分

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