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2011年10月19日 (水)

原書「Hotel du Lac」

Hotel du Lac Hotel du Lac

著者:Anita Brookner
販売元:Penguin
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月に1冊の洋書を読もうと始めた「原書でキャンペーン」ですが、なかなかままならず、今月なんとか読み終えたのがこの「Hotel du Lac」です。タイトルをそのまま訳すと「湖畔のホテル」となりそうですが、翻訳は「秋のホテル」となっていました。

1984年にアニタ・ブルックナーがイギリスのブッカ―賞を受賞した作品です。

ヒロインは、イギリス人にはめずらしい名前(ということになっているが、真偽のほどはわからず)のEdith Hope。39歳の独身の女性で、職業は大衆向けの、たぶんハーレクイン・ロマンスのような作品を書く小説家。わけありの恋愛をしたことで、わけありのホテルに滞在することになり、そこに宿泊するわけありのお客たちと過ごす日々を綴ったお話。

これが、むずかしい凝った文体で描かれているため、英語を読む進むのも、行っては帰り、また少し進むという具合でした。ヒロインがヴァージニア・ウルフに似ているという描写があるのですが、たぶん文体自体もヴァージニア・ウルフにちょっと似たものなのかもしれません。

『ダロウェイ夫人』の翻訳しか読んだことがないので、確かなことはいえませんが、いわゆる“意識の流れ”のようなものがただよっていて、何か大きな事件が起きるというよりもイーディスの乾いた客観的な視点で、心象風景が流れていくようでした。

でも、最後のシーンはなかなか衝撃的なんですよ。熟年になって、じっくりと本を読みたい時に手にとると深い満足がある本だと思います。

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