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2011年10月16日 (日)

「歌って、ヴァイオリンの詩 2」

歌って、ヴァイオリンの詩〈2〉 歌って、ヴァイオリンの詩〈2〉

著者:千住 真理子
販売元:時事通信出版局
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7月のチャリティー・ランチのバザーで求めたこの本を読みました。千住家の娘さん、真理子さんが書かれた本です。千住家といえば、前にレビューした「千住家の教育白書」を思い出しますが、いまや真理子さんはヴァイオリニストとしても、エッセイストとしても素晴らしいご活躍をされていますね。

真理子さんの幼少のころからのヴァイオリン修行、大学生の頃の音楽家としての挫折などを誠実なことばで紡いだエッセイは、彼女のヴァイオリンの音と同じくらい深い雰囲気の文でした。

なかでも、2章「私の恋した『音』」というエッセイでは、ジャクリーヌ・デュ・プレというチェリストの奏でる“音”に鳥肌が立ったとありました。

その音は、「まるで血を吐くような音だ」と私は感じた。血を吐くような、身体の内部からの、傷みをともなった叫び声のようで、私は身動きがとれないほどだった。(中略)
「弦は、生命そのものの振動だ」
私はそう確信し、弦楽器の仲間であるチェロから、逆にヴァイオリンの魅力を知ったように思う。(59ページ)

弦が震えることによって、音が響くのが弦楽器ですが、“生命そのものの振動といえる音”、そんな音って、どんな音なんでしょう。このデュ・プレという人の演奏をぜひ聴きたくなりました。彼女はもう亡くなっているので、その音はCDでしか聴くことはできませんが、彼女が使っていた名器、ダヴィドフ・ストラディヴァリウスは、今はヨーヨー・マに引き継がれているそうです。

千住真理子さんは、ヴァイオリンに挫折してした頃、この彼女の音に出逢って再び音楽の世界に戻るきっかけになったと書いています。人の運命を変えるほどの“音=生命そのものの振動”―心に残ることばです。

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