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2011年10月24日 (月)

ショーン・タン 日本に“アライバル”

Tan

いま話題の絵本「アライバル」の作家、ショーン・タンさんが来日。先日、津田ホールで講演会がありました。ちょっと前に彼の絵本「レッド ツリー」をレビューしましたが、その不思議な絵の魅力にお話を聴かずにはおれなくなりました。

この方の公式サイトもとってもたのしいので、「ショーン・タンさんってどんな人?」と思う方はまずコチラを!

講演会では、まず最初に10年越しで制作したという短編アニメフィルム「The Lost Thing」が上映されました。本来は字幕なしの映画だったのですが、今回の講演のために字幕ありになって、ラッキー。ぼそぼそって言っている英語、全然わからなかったので、よかったヽ(´▽`)/この映画のクライマックスの映像は、こどもが見たら瞳をキラキラさせて喜びそうな魔法の世界。

そして、ご本人の登場でしたが、30代とお若いのにとっても落ち着いた感じで、話し方もゆっくり。丁寧にことばを選んで話しておられるようでした。第2部で柴田元幸さんが司会で、いろいろなことを質問されたのですが、その時も、まず“Yes”と答え、相手の言っていることを受け入れようという姿勢が見られました。タンさんの絵は、そのおだやかなやさしさの中で育まれ、想像力の翼をつけて羽ばたいていっているのですね。

印象的だったのは、タンさんがあの広大なオーストラリアの中の、パースの田舎町で32年間暮らしたということでした。砂漠と海があって、家も少ない町に住んでいて、その中で、いわゆる「現実の世界、日常の毎日」というもののどこか上にただようような、何を意味するかはわからないけれど「ちょっと違った世界、時空」をさぐっていたのかもしれません。そして、それを表現していったのが、あのちょっとシュールの絵になったのかなと感じました。

質問コーナーで、「アライバル」に出てくるペットのような動物は何かとたずねられて、タンさんは、いたずらっぽくこう答えています。「実は子どもの頃、おたまじゃくしをカエルに孵すのが好きだったんです。特にその変身する過程、おたまじゃくしなのにカエルの手足が出てきているところが好きでした。ひとつの動物がそのものでありながら、ふたつの形態になっている状態。移民も生まれ育った母国をひきずりながら、新しい居場所をみつけようとする、そんな状態が手足の出たおたまじゃくしに似ていますね。」といっていました。なるほど~、意味深いわ。

アライバル アライバル

著者:ショーン・タン
販売元:河出書房新社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

講演後、サイン入りの新刊「遠い町から来た話」を買って温かな気持ちで家に帰りました。次回はこの絵本のお話。

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