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2011年12月31日 (土)

第21回「ドゥマゴ文学賞インタビュー

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今日は大晦日。書かなければと思って今日になってしまいました。

ここ3年連続(島田雅彦氏 x 平野啓一郎氏 と 堀江敏幸氏と朝吹真理子さん)して拝聴させて頂いているドゥマゴ賞のインタビュー。今年は選者が辻原登氏、受賞者が磯崎憲一郎氏でした。11月25日に改装中だったBunkamuraの一階で2人の対談が行われました。

受賞作品は「赤の他人と瓜二つ」。

対談前に受賞作を読んで、その現実と幻想の境界があいまいな世界に惹かれていたので、どんなお話になるかとても楽しみにしていました。

壇上に登場したお二人はダンディーでしたよ。磯崎氏はお若い頃、オリンピックを目指す程のボートの漕ぎ手だったとか。さわやかなスポーツマンの雰囲気。

のっけから、辻原氏が「ドン・キホーテ」の話をはじめて、「キホーテには、“生の記憶”がなくて、“読んだ記憶”が彼の人生に重なっている」と発言。それに対して磯崎氏が深くうなずいて「生きることが、読むことと重なっている」と言っていました。お二人の作家としての遅いデビューも話題になり、それぞれのサラリーマン経験が重要だったということも大いに共感されていましたね。

そして、話題は“夢”へ。“夢”は現実を引っ張る力があり、辻原氏が選んだ「赤の他人の瓜二つ」は『こんな夢を見たかもしれない』と思える作品とも。さらに“夢の技法”とさえ言いきれる作品と絶賛。形容詞や比喩の少ない文章で“夢”そのものに立ち帰る魅力があると言われています。

私自身も、夢かうつつかの物語に魅力的なものと感じるので、この賞賛に大いに納得できました。

対談ラストでは、これからの抱負として、磯崎氏が「自分が読んできたものによって、作品を書くことができる。この物語を書くという文学のバトンを次の世代に渡していける、そんな作品を書きたい」とおっしゃっていました。なかなか言えないことばだわ。

過去2回の対談の時は、対談だけで帰りましたが、なんと今回は授賞式まで参加することが出来ました。Bunkamura地下のドゥマゴレストランのオードブルまででて、豪華なパーティー。なんだか文壇の関係者になった気分で興奮気味。磯崎氏は正賞としてスイス・ゼニス社の時計をブランドのご指名(受賞用のブランドはすでにお持ちだとか)で目録を。副賞は100万円。コニコもシャンパングラスを片手に受賞を見守っていたら、磯崎氏がことらに「やあ」とばかりに手を挙げたので、「えっ、わたし?」と慌てたら、もちろんそうではなく、わたしの後ろになんと去年受賞者だった朝吹真理子さんが立っていました。スラリとして美人でしたわ。

noteさてさて、2011年もいろいろ聞いたり、見たり、感じたりと盛りだくさんの1年でした。皆さま、今年も拙ブログ「コニコの喫茶店」に来て頂いてありがとうございました。

どうぞ来年もよろしくお願いします。

皆さま、健やかによいお年をお迎えくださいheart01

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コメント

『ドゥマゴ文学賞』に出席するとはコニコさんの文学好きは筋金入りですね。
朝吹真理子さんの「きことわ」は購入したまままだ読んでいないのですが、ドゥマゴ受賞作はサクッと立ち読みしてやめてしまいましたcoldsweats01
詳しくは知らないのですがフランス文学(映画など)私には少し難しいものが多くてドゥマゴ受賞した「流跡」もその世界観なのかな~なんて思ったりして。

「ジェイン・オースティンの読書会」では、私もエミリー・ブラントが登場人物の中で一番気になりました。
クイーン・ヴィクトリアの役も演じてましたよね?(観ていないのですが)
「プラダを着た悪魔」の彼女は可愛らしくて結構好きです。イギリス人らしい女優さんのような気がします。
ちなみに、好きな英国人女優さんはたくさにますが、クリスティン・スコット・トーマスなど好きですね。。。
今、テアトル銀座で彼女主演の映画を公開しているのですが観にいけそうにありませんsweat02

投稿: いずみん | 2011年12月31日 (土) 17時22分

いずみんさん、明けましておめでとうございます。どうぞ今年もよろしくお願いします。
朝吹さんの文章は、とっつきにくいのは確かですよね。磯崎氏の「赤の他人の瓜二つ」は、お好みかどうかわかりませんが、私はとても好きな物語でしたよ。

エミリー・ブラントは「サンシャイン・クリーニング」での演技が好きです。クリスティン・スコット・トーマスはしぶい演技派ですよね。「ゴスフォードパーク」の役など、忘れられません。両方とも映画レビューしていますので、良かったらご覧になってね)

では、今年一年がいずみんさんにとって、ステキな年になりますようにheart01

投稿: コニコ | 2012年1月 2日 (月) 17時30分

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