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2012年4月12日 (木)

「日本の心」から花見を考える

このところ、桜のことをずいぶん書いていますが、なぜに日本人が桜を愛でて美しいと感じ強く惹かれるかをぼんやりと考えていました。

まだ読みかけの小泉八雲の「日本の心」の中で、こんな一節があり、「これか」と膝を叩きました。

美の感動だが、これも人間のあらゆる感動と同様に、果てしない過去の、想像もつかないほど数限りない経験から受け継がれてきたものに他ならない。美に対するいかなる感情の中にも、脳という不思議な土壌に埋もれた微かな記憶のざわめきが無数に存在する。そして人は誰でも、美の理想を――それはかつて心を打った形・色・雅趣などについての、既に消え去った記憶が限りなく集まってできた合成物にすぎないのだが――それぞれの心の中に抱いている。(110ページ)

ここでいわれている記憶は、個人のものであるのかもしれないのですが、わたしには日本人が、春という季節がめぐって来る度に、古来から「ああ、美しい」と思ったそれぞれの記憶が集積して“桜を愛でるこころ”というものを育ていった過程があったと納得しました。日本人の心のDNAに抱かれた“桜の感動”は、これからもわたしたちの記憶と共に続いていきそうです。

日本の心 (講談社学術文庫)

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コメント

そうね、桜は日本人のこころの花ですねcherryblossom
敷島の大和(やまと)心を人問わば 朝日に匂う山桜かな
大分以前、早朝に花の吉野山を散策して、記憶の中からしみじみ浮かんできたのは、この本居宣長さんの歌でした。
私たちの血の中に、この風土に生きてきた先祖の想いが息づいているのかもしれませんね~happy02

投稿: ゆう | 2012年4月14日 (土) 11時10分

ゆうさん、おはよう。あっという間に桜も散りにけり。葉桜に変化しつつあります。

本居宣長の歌、こころにしみますね。絵でも東山魁夷氏の桜がとても好きでこの歌の風情にも合う気がします。

またの機会にお花見しましょうねcherryblossom

投稿: コニコ | 2012年4月15日 (日) 07時08分

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