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2012年4月 2日 (月)

「ひまわり」復刻版

今月の「『須賀敦子全集』を読破する読書会」では、第4巻冒頭の「遠い朝の本たち」を読みました。

大親友だった「しげちゃんの昇天」から始まり、子どもの頃の本にまつわる思い出をやんちゃであったのだと思える須賀さんの姿を追いかけながら、しげちゃんのことを書いた「赤い表紙の小さな本」までたどりつくエッセイ集。

このエッセイは私には再読に当たります。4年前に書いた自分の記事を読んで、可笑しくなりました。だって、今回も同じところに付箋をつけて、「須賀さんのこの言葉がなんてすてきなんだろう」って思っているのですから。

でも、4年の月日が経って、再読して「ああ、これは知っている」と思えたところがあったんですよ。それが「『サフランの歌』のころ」に出ていた中原淳一さんのくだりでした。去年おとずれた「『ひまわり』展」で、中原淳一さんのハイカラさを存分に堪能したので、須賀さんが少女時代に中原淳一さんの雑誌にお熱だったのも激しく納得しました。中原淳一さんのは戦後に雑誌『ひまわり』を発行する前、雑誌『少女の友』を出していたんですね。昭和10年代の当時発売されていた『少女倶楽部』と『少女の友』について須賀さんは、こう語っています。

この雑誌(『少女の友』)がどうしても欲しかった理由はいくつかあったが、まず、「少女倶楽部」にくらべて「友」のほうは表紙からしてずっと都会的だった。そのうえ、着るものはなくなり、食べるものも満足にない日常で、現実がどちらを向いても灰色の壁にぶつかっているような時代に、この雑誌はそれを超越して私たちをある愉楽の世界に誘ってくれた。なによりも、私たちの夢を大きく支えていたのは、あのなよなよした、たよりない女の子ばかり描いてみせる中原淳一のさし絵だった。(「須賀敦子全集 第4巻」69ページ)

戦争の気配を感じる少女時代に、“夢みる瞳”を描いた中原淳一さんに人気が集まるのは至極当然ですね。

読書会のあと、渋谷にある東京ウィメンズプラザの図書室をおとずれました。そこには、なんと雑誌『ひまわり』の復刻版があり、手にとって読めるんです。

ぱらりぱらりとページをめくると、川端康成の小説や、バーネットの「秘密の花園」の連載があったり、驚かされます。何だか少女時代にかえって時間を忘れそうでした。

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あとで調べてみたら、アマゾンで『少女の友』の付録セットもあって、昔の『少女フレンド』や『マーガレット』を読んでいた頃みたいにウキウキしちゃいました。

『少女の友』中原淳一 昭和の付録 お宝セット

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