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2012年5月の記事

2012年5月29日 (火)

浮世絵に込められた想い

昨夜の関東地方は、ぐらりと揺れましたね。震度4だったそうで、地震はこわい。

さて今日は、地震と浮世絵・・・以前ご紹介した番組「額縁をくぐって物語の中へ」は、世界の名画をわかりやすく解説してくれるお気に入りの番組でした。今年の初めに終わってしまったのですが、ときどき再放送しています。先日も、広重の「名所江戸百景」をやっていました・・・

そして、この浮世絵シリーズに込められた想いを知って、深く感じ入った次第。

「名所江戸百景」は、広重の晩年に描かれたもので、江戸の町に甚大な被害をもたらした安政2年(1855年)の大地震の翌年から世に出たものです。その浮世絵は、災害からの復興を祈念した世直しも意図もあった点が指摘されているというのです。

番組「額縁をくぐって物語の中へ」でも紹介された「玉川堤の花」も復興を願ったうちの一枚かもしれないといいます。、

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「いまはつらくても、必ずいつかは花開くときが来る――広重には、江戸が地震から立ち直り、ふたたび花を咲かせてほしいという強い想いがあったのかもしれません」という番組の締めの言葉が心に残りました。

そして、現代―3.11から立ち直ろうとする日本人の復興の想いと、安政の大地震に苦しんだ江戸を応援した広重の想いが響き合いました。

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2012年5月27日 (日)

映画「ミッドナイト・イン・パリ」

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以前、ヘミングウェイの「移動祝祭日」(「A Movable Feast」)を読んだ時に、「1920年代のパリに行ってみたい」と書き、そして「フィッツジェラルドやヘミングウェイに会ってみたいと思いました。

なんと、同じことを思っていた映画監督がいて、その素敵な夢をかなえくれたんです。ウディ・アレンの最新作「ミッドナイト・イン・パリ」は、そんな若き「失われた世代」の作家たちのいる1920年代のパリへタイムスリップする映画です(「テルマエ・ロマエ」もタイムスリップものでしたから、今月は何回も時空旅行しちゃいまいしたが)。

予告を観て、この映画は絶対見逃せないと初日に観てまいりました。コニコのレビューは断然5つ☆。主役のギルを演じるオーウェン・ウィルソンのとぼけたような話し方が好き。そして、タイムスリップした舞台に登場する文学者、画家、映画監督の本物そっくりぶりが、またたまりません。画家のサルバドール・ダリを演じたエイドリアン・ブロディなどは、「この人ほんものじゃない?」と瞬きしちゃいました。

細部にこだわるウディ・アレンだけに、ルイス・ブニュエルの映画のヒントや、ガートルード・スタインの愛人を一瞬出したりと、トレビアも楽しめます。そうそう、フランスの元大統領、サルコジの奥さん、カーラ・ブルーニもチョイ役で出演してます。知的な美人でした。

芸達者な役者さんたちも素晴らしいのですが、何といってもこの映画の魅力はパリの街そのもの。カメラワークにも街への愛情が感じられました。ロマンチックなパリの夜。セレナーデや甘いコール・ポーターの曲が流れれば、もうそこは“恋する街”に変身。ゴッホの「Starry Night」のように時空も心もフツウではいられなくなるような・・・・

もう一回見たい映画だわ。音楽も気に入っています。セーヌ川で、ロダン美術館で、ジヴェルニーで流れるギターやアコーディオンの音色に身を任せると、いっときパリに行った気がしてしまいます。う~ん、ロマンチックすぎるわ。

ウディ・アレンの映画は、衰えることを知らず。小粋な映画が心を揺さぶります。

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2012年5月25日 (金)

「ボストン美術館展」

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ポスターにもなっている、ちょっとかわいらしげの龍に会いに、またまた上野に行ってまいりました。

ボストン美術館展は、ボストン美術館が所蔵する日本美術の至宝を一挙に公開する特別展。ボストンにいてもこれだけのものを一度に目にすることはできないとか。東京では6月10日まで、東京国立博物館の平成館で開催中です。

コニコのお目当ては、何といっても曽我蕭白の「雲龍図」。ちょっとより目がちな表情と大きな鼻に八重歯のような牙がコミカルでしょ。このままアニメの一こまになりそうなビビット感。時代を感じさせません。そうしてもうひとつの龍の絵、長谷川等伯の「龍虎図屏風」。虎が風を呼び、龍が雨を呼ぶというダイナミックな構図です。蕭白も等伯も共に迷いのない筆さばきで、観る者の心をとらえます。

同時に見逃せないのが里帰りした二大絵巻。この展示の前は黒山の人でなかなかよく見えないのですが、タイミングをみてそそっと前に・・・「吉備大臣入唐絵巻」はそのお話自体がマジック・ショーをみるようで、吉備大臣の表情も豊かで楽しめます。そしてもうひとつが、いまや大河ドラマのハイライトとリンクする「平治物語絵巻」。激しい戦いの様子が息も切らせないスピードで描かれ、邸を焼きつくす焔は、こちらまで火の粉が飛んできそうです。

この他、尾形光琳の金箔と緑の色鮮やかな「松島図屏風」や、伊藤若冲までそろっていて、なんでこれが日本にないのか~、と叫びたくなる品々です。

でもね、明治時代に吹き荒れた廃仏毀釈(はいぶつきしゃく、廢佛毀釋)の嵐によって、無残にも多くの仏教寺院・仏像・経巻が破壊されたり、二束三文で売られたりしたわけで・・・その中で、こうした至宝が失われずにボストンに残っているということは、素晴らしいことであったわけですね。

いま、こうして時を経て日本に帰ってきた絵や仏像たちは、気のせいか活き活きとしているような感じがしました。

おみやげは、もちろんクリアファイル(等伯「龍虎図屏風」)よ。

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2012年5月22日 (火)

初オペレッタ「こうもり」を拝見♪

「チケット、あるけど行ってみない?オペレッタって面白いよ」とそそのかされて(笑)先日、初オペレッタをみました。ウィーン・フォルクスオーパーの公演です。

コニコが観たのは、看板演目ともいえるヨハン・シュトラウス2世の「こうもり」。指揮は、アルフレート・エシュヴェ。上野文化会館の5階という、高所恐怖症の人には足のすくむ席でしたが、だんだんと劇の面白さにつらせて、下をみる怖さを忘れました。

全3幕物で、1幕は浮気者の夫、アイゼンシュタイン(イェルク・シュナイダー)や召使いのロザリンデ(メルバ・ラモス)がどんな人物がわかるような登場人物の紹介でした。一旦状況を把握すると、夫婦騙し合い、主人と召使のばか仕合、牢屋を取り締まる側と捕まる側の勘違いと、華麗なるドタバタが続いて楽しいのなんのって、まるで「ルーシー・ショー」をみているみたいな喜劇ぶり♪

音楽も馴染みのあるワルツのメロディー、オペラにはないバレエや、シャレに富んだセリフが散りばめられて大満足でした。タイトルの「こうもり」から、勝手に暗い話かと思ったら、とんでもない。こんなに楽しくて華やかなだったなんて、いままで観てこなかったのがもったいない気がしました。

でもね、この5階の恐怖の席で、9千円もしたんですから、オペラやオペレッタを趣味にするのはお金がかかりますよね。S席は39000円もするのに、1階席は満員で、ご年配のご婦人やらオジサマでいっぱいでした。私も生のオペラがいつかの老後の楽しみになったらいいんだけど…?

以前の公演の様子を貼り付けておきますね。

ついでに、NHK BSプレミアムの「プレミアムシアター」では、7月30日(月)【29日(日)深夜】午前0時~午前4時30分までウィーン・フォルクスオーパーの公演を放送するそうですから、要チェック!

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2012年5月20日 (日)

映画「テルマエ・ロマエ」(ネタバレあり)

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いや~、面白かった♪ 「テルマエ・ロマエ」、噂には聞いていたけれど抱腹絶倒。久々のお笑い映画のホームラン王でしたね。

あんまり予備知識なしで観に行った方がいいかもしれませんので、もし「観に行くのはこれからよ~」って方は観てきてから読んでね。

“すべての風呂はローマに通ず”という諺があるかどうかは知りませんが、古代ローマの風呂と現代日本の風呂が時空を超えて通じていたという荒唐無稽なお話。それも古代ローマ人を演じるのが、日本の俳優界で“濃い系”の面々ばかり。よくぞキャスティングしてくれたと拍手を送りたいです。主役の古代ローマ人の浴場設計技師、ルシウスを演じるのは阿部寛。有名なローマ皇帝、ハドリアヌスを市村正親、ハドリアヌスに可愛がられているケイオニウスを北村一輝、同じく皇帝の側近、アントニヌスを宍戸開がそれぞれ好演しています。

外人の役を個性豊かな俳優が演じるって、どこかで記憶にありませんか?コニコは、この映画の監督を知って大きくうなずいたのでした。「のだめカンタービレ」のディレクター、武内英樹氏がこの映画のメガホンを取っているのですから。武内氏は、あの竹中直人のシュトレーゼマン、吉瀬美智子.のエリーゼと日本人を外人役として起用して違和感なく、コミカルに作品を仕上げる技を使っていました。コニコの記憶の武内氏は、「のだめカンタービレ」最終回のエキストラ撮影の時へと(あれは、もう6年ほど前…)。その時の小太りのディレクターが、この映画の監督さんなのですから、この濃い顔の俳優起用も、絶品。

場面展開も漫画チックで、古代ローマから現代日本にワープするところは、まるでトイレに落ちたミニフィギュアが流されていくようでした。しかもわざとらしく劇的なイタリアオペラが挿入されたり。阿部ちゃんが、銭湯のフルーツ牛乳やウォッシュレットに大真面目に驚くのが可笑しくてたまらない。その真面目でいかつい阿部ちゃんに比べて、“平たい顔族”の日本人オヤジさんたちのゆる~い感じがまたたまりません。一日中風呂に入って、脳みそまでふやけているのではと思うほどのゆるさぶり。好きだわ♪

第14代ローマ皇帝、ハドリアヌスは、須賀敦子さんが書いた「ユルスナールの靴」で、ユルスナールがつづった「ハドリアヌス帝の回想」という本の主役でした。ユルスナールの本をまだ読んだわけではないのですが、この映画ですっかりハドリアヌス帝に親近感がわきました。ひょんなところに、本とのつながりがあって、こちらも面白い縁。

ハドリアヌス帝の回想

縁といえば、ケイオニウス役の北村一輝さんは、いま「テレビ イタリア語講座」のナビゲーターをやっているのですね。古代ローマ人がイタリア語を話していたわけではありませんが、彼がイタリア語の例文を話す様子は、もう“ネイティヴ”なのです。濃い系の顔と、決めゼリフの表情は、なりきりイタリアーノ。この映画でもチャラ男のラテン系という典型を演じて期待にこたえていました。

NHKテレビ テレビでイタリア語 2012年5月号

ストレスの多い毎日を過ごしている方、大いに笑いたい方、こちらを観ない手はないですよ。

追伸:去年の夏におとずれた徳島、大塚国際美術館では、「テルマエ・ロマエ」の舞台である古代ローマ時代の暮らし、食事、娯楽、宗教観など、映画のエピソードに関連した作品を紹介するガイド・ツアーを行っているそうです(要予約)。ゆったりとした空間で、古代ローマに思いを馳せるなんて、なんだか贅沢ですね。

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2012年5月14日 (月)

舞台「海辺のカフカ」(ネタバレあり)

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GW明けのお楽しみは、村上春樹原作、蜷川幸男演出、「海辺のカフカ」でした。もう2年前になるのですが、蜷川演出の「ファウストの悲劇」を観て、そのセットの面白さや音楽のセンスの良さが気に入りました。なので、今年の1月にその蜷川さんが「海辺のカフカ」を演出すると聞いて、チケット取りにも力が入りました。うん、その甲斐あって、今回取れたチケットは、花道側の、前から5列目(なんと、大島さん役の長谷川くんとカフカ役の柳楽くんが我らの席の横を通って行ったんですよ)。かぶりつきで観られるなんて、おみくじが大吉だったから?!幸運は、友人とも分け合って、4人で観に行くことになりました。

出かけたのは、さいたま芸術劇場。5月3日が初日で20日まで。劇場ロビーには、蜷川さんや出演者への花で一杯。何ともはなやか。

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さあ、開幕という時に、1階最後列の暗闇に影が…あれっ、蜷川さんを発見。ああ、こうして芝居の出来や、お客さんの反応を文字通り影から見守っているんですね。

はたして、原作を読んだ時の難解さがどんなふうに演出されていくのか、そして2008年に初演された脚本がどんなものなのか、見逃せない、見逃せない。

と、舞台に現れたのが、度肝を抜くアクリスガラスケースの空間。同時にいつくものケースが滑るように流れて特異な時空間を創っていきます。実際に生々しくそこに存在する人間がいるのに浮遊しているような。舞台の奥に吸い込まれていくように消えていく佐伯さんが、とてつもなく儚い。

中間部のクライマックス、東京でナカタさんがジョニーウォーカーの挑発にのってしまう時空と、高松の図書館でカフカがナチのアイヒマンのことを話す時空がリンクしていく瞬間は圧巻でした。「ああ、こういうことだったのか」と膝を打ちました。透明なアクリルケースに閉じ込められた空間が、自在にリンクする時間軸にもなっているという妙、そしてその中で人物をフォーカスしていく照明が緊張感を醸し出します。カフカの内なるエネルギーと不安、ナカタさんの屈託のなさと諦観が最後に向けてリズムを作っていきます。ナカタさんとホシノクンの絡みも伸びやかで楽しめました。木場さんがナカタさんそのもので名演技。

そして、大ラスは、舞台に降るしぐれ雨。父殺しと母との近親相姦というオイディプス的通過儀礼を経て、悲劇の責任を内に秘め、ただずむカフカは本当にタフになっていたと感じます。その彼に降り注ぐ慈しみの雨。心に沁みていきました。

4時間近い上演で、友人も私も気持ちが昂ぶってしまって、その後も延々と舞台絡みのおしゃべりが続きました。

そういえば、蜷川さんが日経新聞に連載していた「私の履歴書」最終回でこう語っていました。

自分の行く道は現代を疾走する演劇だ。この連載の間も、ぼくは劇場に通って稽古をしている(これって、「海辺のカフカ」のこと!)。これまでの自分を壊し、まだ見ぬ夢の劇場へ向かって、瓦礫の荒野を駆けていきたい。夢の劇場でお会いしましょう。(日経新聞4月30日)

まさしく、今回の演出も“夢の劇場”でした。蜷川演出、見逃せない。

追伸:観劇記念に「海辺のカフカ」クリアファイルがあるかしら?と探しましたが、売ってませんでした。そのかわりにカフカ色(カラスの黒よ)のブックカバーを購入。なかなかシックでしょ。気に入りました。

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2012年5月13日 (日)

母の日にはじめてのお花

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Photo 娘のiPhoneで撮影(こっちの方が温かみのある写真に撮れてるわね~)


歳はとっても、いつまでも娘は娘。コニコは、赤いカーネーションが好きな母にお花を届けて夕方に帰宅すると、わが娘が夕食前に「はい、母の日のプレゼントheart01」とくれたのが、このお花。コーヒー豆やお菓子をもらったことはあったのですが、母の日にお花をもらったのは今回がはじめてかしら?

花をもらうって、いくつになっても嬉しいことですね。“ありがとう”は、母からの言葉です。

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ラ・フォル・ジュルネ2012③講演会&マスタークラス

ラ・フォル・ジュルネが終わってからもう1週間も経ってしまいました。いまでも余韻は残っていて、講演会の内容をメモを見ながら思い出しています。

毎年、コンサートの半券があれば聴講できる講演会とマスタークラスは、コニコにはラ・フォル・ジュルネの必須クラスです。今回も、バラエティに富んだ講師陣で毎日のテーマを楽しませて頂きました。

3日は、フランス文学者の鹿島茂さんが「ロシア・バレエ団とパリ」という演題で貴重な写真を披露してくれました。中心になる人物は、ディアギレフ。彼は、芸術の才能があまりなかったようですが、“人の才能を見抜く才能、人をその気にさせる才能”は天才的だったようです。19世紀のパリで花開いたロシア・バレエのデッサンのスライドは、鹿島茂さんの個人コレクションから。ともかく収集にはお金がかかるというご苦労も話されていました。大変そうbearing

4日は、ロシア文学者の亀山郁夫さんです。超満員で、お立ち見もでる大盛況。テーマは「チャイコフスキーがなぜか好き」というものでしたが、実はこれは編集者からお願いされたタイトルなんですって。亀山さんは「楽興のロシア」というタイトルで本を書きたかったそうですが、「そんな堅そうなタイトルでは売れない!」ということで、日本人に圧倒的な人気を誇るチャイコフスキーをタイトルにしたということです。

チャイコフスキーはあまり好きではないのだけれど、五嶋みどりさんのチャイコフスキーのヴァイオリンコンチェルトの過剰な歌い方が好きというお話は、面白かったわ。が、ちょっと散漫な講演で、続きは本を買って読んで下さいという感じ?とうわけで、またまたサイン会があったので、この本を購入して亀山さんのサインを頂きました。私も好きね~♪その時に思い切って「カラマーゾフを先生の訳で読ませて頂きました。仲間と読書会をやったんです。」と言ったら、「楽しかったでしょう!」と満面の笑顔を返して下さいました。こちらも学生に戻ったように元気よく「はい!」と言いましたよ。ミーハーだわ。

そして、5日には国立音大の吉成順さんの「ロシア/ソ連のヒットチャート」という講演を聴講。映像と音声で大いに楽しませてくれました。今回は、ロシア/ソ連の隣であったドイツが、20世紀にどんなロシア音楽を好んだかというヒットチャートを発表。もとになったのが、ベルリン・フィ(西ドイツ)とライプツィヒ・ゲヴァントハウス・フィル(東ドイツ)の比較でした。東西ナンバーワンのロシア作曲家は、ジャジャーン、やっぱりチャイコフスキー。ぺルリン・フィルはその後、ストラヴィンスキー、ショスタコーヴィチと続き、ライプツィヒはショスタコーヴィチ、プロコフィエフと続きます。社会体制によって演奏される傾向が違うのが興味深いですね。チャイコフスキーの中でも、一番人気が交響曲第5番。

いや~盛り沢山の講演会でした。

その合間に、さらにマスタークラスも参加。5月3には、ジェラール・コセ氏のヴィオラのマスタークラス。5月4日には、ジェラール・プーレ氏のヴァイオリンのマスタークラスを拝聴しました。お二人の先生とも、フランスの方で、時間よりも早くクラスをはじめられて何とも熱心で表現の豊かなこと。伴奏のピアノにもアドヴァイスがあり、バランスの微妙さ、リズムのメリハリなど、ひとつひとつの丁寧さが曲の表情を深いものにしていく過程が目の前で見られて驚いてしまいます。

こちらも、見逃せないマスタークラスでした。

なんだか終わってみればずっと走っていたような忙しい興奮のるつぼでしたが、このお祭り、来年も期待しましょう。どんなテーマになるか?お楽しみnote

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2012年5月10日 (木)

ラ・フォル・ジュルネ2012 ②コンサート

昨日の続きです。今年のコンサートは、コンチェルトづくし。

5月3日 プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第2番 ト短調 (竹澤恭子:ヴァイオリン)

5月4日 チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲 ニ長調op.35 (キリル・トルソフ:ヴァ         イオリン)
      ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調op.77 (庄司紗矢香:ヴァイオリン)

5月5日 ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番 ハ短調op.18 (清水和音:ピアノ) 
      チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲 ニ長調op.35 (川久保賜紀:ヴァイオリン)
     ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番 ハ短調op.18 (ボリス・べレゾフスキー:ピアノ)

お気づきの通り、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲とラフマニノフのピアノ協奏曲は、特に好きな曲だったので、特別に聴き比べしてみました。キリル・トルソフは、1982年生まれで30歳のロシア人。ザハール・ブロンに師事したそうで、大進さんのおとうと弟子になるんですね。見た目は若々しくて20代のイケメン。演奏もシャキシャキと力強いものでした。

それと比べて、川久保さんのチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は、情感あふれてしっとりと聴かせてくれました。真っ赤なドレスがあざやかで大団円での音量がちょっと物足りないと感じたのは、バカでかい国際フォーラムのホールAのせいでしょう、きっと。

清水和音さんのピアノは、初めて聴いたのですが、がっちり弾くタイプなのですね。低音部の和音が身体に響いてきました。もう一方のべレゾフスキーのラフマニノフは緩急合わせ持つ見事なパフォーマンスで聴衆を魅了しました。じっと目をつぶりながら、自分の弾く音に耳を澄ましている姿が印象的でした。私には、このラフマニノフの演奏が今年のラ・フォル・ジュルネの最後のコンサートだったのですが、なんと席は一列目の真ん中。ド迫力で聴きました。このコンサートでは、ドミトリー・リスさんが指揮をして、ロマンティックなメロディーで郷愁をそそるボロディンの「だったん人の踊り」も聴かせてくれて、大満足でした。リスさんの指揮は、ダイナミックで、1曲振るごとに汗で黒いシャツがぐっしょりしていました。指揮って重労働なんですね。

竹澤さんの、初めて聴くプロコフィエフのコンチェルトも、粘りのある音で最後まで緊張感のある演奏でした。演奏後、たまたま展示ホールにいた竹澤さんをお見かけして、演奏が素晴らしかったので、思わず「ステキでした」とお声をかけてしまいました。そうしたら、ちょっと恥ずかしそうに「ありがとうございます」と丁寧に頭を下げられて、その謙虚さにまたまた感激したコニコでした。

ショスタコーヴィチのコンチェルトは、庄司さんの冷静な知性があふれた演奏でした。最後まで鋭い集中力が感じられて驚かされます。演奏後に庄司さんのサイン会があったので、ミーハーのコニコは、CDを買ってサインを頂きました。小柄な方なのに、舞台では大きく見えること!

ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番、同第2番 (Shostakovich : Concertos for Violin and Orchestra Nos.1 & 2 / Sayaka Shoji, Ural Philharmonic Orchestra, Dmitri Liss) [日本語解説付輸入盤]

こんなコンサートの合間に、講演会とマスタークラスも覗いてみたので、次回はそのお話をいたしますね♪

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2012年5月 9日 (水)

ラ・フォル・ジュルネ2012 ①あれこれ

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ふう~、GWの疲れもようやくとれて、3日間の「熱狂の日」音楽祭のことをぼちぼち書きます。まずは、今年のテーマ“サクル・リュス(ロシア音楽の祭典)”グッズはこちら。

もちろん、コニコのコレクション、クリアファイルもありますし、公式ガイドブックもあり!かわいらしいマトリョーシカのポーチは、国際フォーラムのレストランでプレゼントされたもの。CDは、この祭典をプロデュースしたルネ・マルタンさんが選んだロシア音楽名曲集。そして、4羽の白鳥と共に躍るチャイコフスキーの布バックは、丸の内エリアの5つの展示会場を回るフタンプラリーで頂いたものです。

新書は、後ほど語るとして。5月2日からスタンプラリーに参加して、3~5日まで通い詰めた有楽町の国際フォーラムです。

ガラス棟には大垂れ幕がかかっていました。雨にたたられた初日3日は、なんとここでNHK「ららら♪クラシック」の司会者、石田衣良さんと加羽沢美濃さんを発見。ここの模様がいつか放送されるんですね。楽しみ。

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地下の展示ホールでは、ストラヴィンスキーのバレエ音楽をイメージしたフラワーアレンジメントが飾ってあり、華やかでしたよ。

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火の鳥

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ペトル―シュカ

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春の祭典、という具合。

コンサートや、講演会のご報告はまた明日!

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2012年5月 7日 (月)

うん?バナナの自販機??

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GWはいかがお過ごしでしたか?悪天候にみまわれて、いま一つという感じでしたが、行ってまいりました。ラ・フォル・ジュルネ、音楽のお祭り。まずはその前情報として東京駅近くのビルにあったロシア作曲家の展示を見て回りました。

会場近くの東京駅に降りて丸ビルからと思っていたら、何だか不思議なものを発見!「バナナの自販機」です。“ええっ!?”という感じでしょnote面白いので、一枚写真を撮ってみました。朝バナナなんて言葉が出来ているので、缶コーヒーとバナナで朝ごはんなんていう忙しいサラリーマンもいるのかしら?と思いながら、なんでも自販機で売ってしまう面白さに感心してしまったコニコでした。

調べてみたら、ニュースにもなっていたんですね。うふふ(゚▽゚*)

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2012年5月 3日 (木)

読書の極意

連休、いかがお過ごしですか?

雨の東京、読書をして過ごすのも一興(といいながら、これからLFJに行ってきますが)。昨日の日経夕刊に、編集者、松岡正剛さんの記事が載っており、それは深く心にとめておきたい言葉でした。

読書の醍醐味は、無知から未知への扉が開かれるわくわくした気持ちだ

読書のコツを聞かれますが、食読(食事を毎日とるような感覚で読書をする)や服読(毎日着替えるように本を読む)をお勧めします。自分で区別や差別を設けないことが大事です。リラックスして読書をするよりも、忙しい時、悲しい時、疲れている時、すべてにチャンスがあるんです。
 多読と少読は実はつながっています。読書は粗読、精読、狭読、広読、間読、断読、考読などいろいろな方法によって成立します。深く理解するなら再読すべきです。私自身は本を読む時、必ず目次から入る。目次にはその本の最もよくできたアウトラインが示してあり、そのことがアタマに入ると読書に決定的な差をもたらします。自分と本との間に柔らかい感触構造のようなものが立ち上がってくるんです。
 本をノートにするのも極意の一つで、本に直接書き込むのがお勧めです。そもそも本は、著者がそこに最初に書き込んだなんですよ。だから読者もそこにマーキングしながらどんどん書き込んでいけばいい。読書とは、書いてあることと自分が感じることが「まざる」ということ、相互編集ということなんです。(日本経済新聞 5月2日夕刊「人間発見」⑦より)

いろいろな場面で、さまざまな読み方、読書があるのだとあらためて感じます。未知の扉は宝物を発見するような興奮――よい本との出逢いは日々の楽しみであり、喜びとなっていきますよね。

この記事を読んで、先日観た黒田清輝の「読書」を思い出しました。少女の、わくわく、ページをめくる手も急いているような夢中な様子が伝わる絵――読書の醍醐味です。

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2012年5月 1日 (火)

4月の復興読書は?

2年目に突入のコニコの「復興読書」。4月に読書したページは、2839ページです。今月も10冊とバラエティに富んだ読書でした。4月から合計で26792ページになりました。

4月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:2839ページ
ナイス数:38ナイス

(031)灯 (百年文庫)(031)灯 (百年文庫)
百年文庫も4冊目。今月はどんな方の短編を読もうかと楽しみにしていた。いまマイ・ブームの小泉さん(ハーン)をみつけたので、迷わず手に取った。「きみ子」は切ないはなし。同時代の夏目漱石の「琴のそら音」もなかなか味わいがあった。正岡子規ははじめて散文を読み大変面白かった。
読了日:04月28日 著者:夏目漱石,ラフカディオ・ハーン,正岡子規

シカゴ育ち (白水Uブックス―海外小説の誘惑 (143))シカゴ育ち (白水Uブックス―海外小説の誘惑 (143))
須賀敦子さんのこの本の書評を手がかりに一気に読んだ。宝箱の扉のような超短編と中編に近い短編がセットになって綴られている短編集。冒頭の「ファーウェル」、移民たちが多く住むサウス・サイドの少年や青年の話「冬のショパン」、「荒廃地区」、「熱い氷」、「ペットミルク」が切なくてなんだか清々しくて、とびきりのアメリカン・グラフィティだった。
読了日:04月24日 著者:スチュアート・ダイベック

須賀敦子全集〈第4巻〉 (河出文庫)須賀敦子全集〈第4巻〉 (河出文庫)
須賀さんの全集もこつこつと読み進んで4巻目。半分を読んだと思うとやっと半分と思う反面、あと半分しかないのかと読み進むのが惜しい気持ちにもなる。文字通り「本に読まれて」過ごした須賀さんの人生に、書評を読むことで不遜にも寄り添っていけたような心地がした読後感だ。読みたい本が20冊以上もリストアップされてしまった。そして、若い時に夢中になったフェリーニの「アマルコルド」も、最初にそのポスターを見たときの気持ちまで思い出して懐かしかった。
読了日:04月22日 著者:須賀 敦子

妻と罰 (文春文庫)妻と罰 (文春文庫)
ドストエフスキーの「罪と罰」を「妻と罰」と、おやじギャクにしてしまうという不敵さ。土屋先生のユーモア炸裂で読書の合間のオアシスだったわ~。特にお腹を抱えて笑ったのが「不良中年になる方法」。“ちょいワルおやじ”を定義する先生と学生の会話が絶妙。座布団3枚!!
読了日:04月21日 著者:土屋 賢二

日本の心 (講談社学術文庫)日本の心 (講談社学術文庫)
西洋人であるハーンが、日本を紹介する形で書かれたエッセイ。今でも十分通用する深い洞察に感銘した。特に興味深かったのが「日本美術に描かれた顔について」と大津波から村人を救った長の話を綴った「生神様(いきがみさま)」だ。ハーンが日本の各地をめぐりながら、自分で見聞きしたものをもとに考えて書いているので、説得力がある。 ぜひ、いまの若い人にも読んでもらいたい一冊だ。
読了日:04月17日 著者:小泉 八雲

週末は家族週末は家族
4幕物の家族仕立てのお芝居が、やがて本音で語り合える者同士になっていく物語。いろいろな言葉にまとわりつく固定観念は、世間という壁でできていてなかなか頑固なもの。ひとりではひるんでしまいそうけれど、わかりあえる人がいてくれたなら少し前に進めるのかも?という気持ちにさせてくれる。
読了日:04月14日 著者:桂 望実

おばさん未満 (集英社文庫)おばさん未満 (集英社文庫)
亜土ちゃんの表紙がかわいくて、これは「おばさん未満」の人が抱く“永遠の若さ”のイメージ?「おばさん以上おばあさん未満」の私には、これからもっと悩みは深いゾ!とほくそ笑みながら読んだ次第。いまどきの50,60代が嬉々として「女子会」なんて言っているのも自戒をこめて ”痛い”と思うこの頃です。
読了日:04月12日 著者:酒井 順子

KAGEROUKAGEROU
「ポプラ社小説大賞をとったわりにはたいしたことない」ということで話題だった「KAGEROU」。ポプラ社小説大賞の評価がまだまだ定まっていなく、その賞金の多さだけで評判の賞や、この新人作家がイケメン俳優という顔を持つというバイアスがかかって、ちょっとかわいそうなくらい。私は結構面白い小説だと思った。主人公ヤスオの年齢40歳はちょっと歳をとり過ぎている感があったが、会話に軽妙さがあって読了感もさらりとしていた。
読了日:04月08日 著者:齋藤 智裕

箱庭図書館箱庭図書館
乙一さんの作品を読むのははじめて。6つの短編がゆるやかにつながっている作りになっている。正直、最初の「小説家のつくり方」を読んでいま一つ馴染めなかったが、読み進むうちに文善寺町の人々のことが知りたくなってきた。いろいろなトーンのお話があったのも、ネットの投稿作を基に乙さんがリメイクしたためなのだろう。あとがきにリメイク上の苦労が書かれていて、プロの着眼点が面白かった。最後の短編「ホワイト・ステップ」が心に残る。
読了日:04月05日 著者:乙一

怪物はささやく怪物はささやく
複雑で矛盾に満ちている人という生き物、そして時として過酷な真実を突きつける物語。怪物はコナーの内側に宿る声だった。一歩踏み出すことができた力強さを読後に感じることができた。
読了日:04月03日 著者:パトリック ネス

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