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2012年7月28日 (土)

「決断力」

羽生棋聖は全7タイトルの獲得数が通算81期となり、大山康晴十五世名人(1923~92年)と並んでいた歴代最多記録を30年ぶりに更新して単独1位となった。(産経ニュース7月5日)

将棋にくわしいわけではないのですが、羽生さんの話はテレビなどで「面白いな~」と思っていました。30年ぶりに歴史的記録を作られた羽生さんの記事を読んで、彼の「決断力」を手に取ってみました。その圧倒的な強さの秘訣は何か?

実はこの本、目次を読むと、もうそのエッセンスが端的に書かれていて、羽生さんの頭の中の明晰さが見えてきます。

第1章  勝機は誰にもある
第2章  直感の7割は正しい
第3章  勝負に生かす「集中力」
第4章  「選ぶ」情報、「捨てる」情報
第5章  才能とは、継続できる情熱である

という具合。それぞれの文もとても簡潔に書かれていて読みやいこと。特に面白かったのは、第2章の「読み筋に“情”が移る」という考え。決断をする時に、――「これもありそうだ」と迷ってしまい、同じようなところをぐるぐる回ってしまう。この筋はダメだという結論が出ても、長い時間をかけて考えていたので、その手筋を捨て去ることが思い切れなくなることもある。情が移ってしまう――というのです。そういうことって、わたしにも結構あるかも。これって、前に「『しがらみ』を科学する」でいっていた“こころでっかち”に通じるものがあるかもしれません。

そういう迷いも含めて、勝負は「決断の連続」なわけです。そうやって勝負だけでなく、生きていく上でもさまざまな経験を重ね、何かしら決断して暮らしていくんですよね。

羽生さんの座右の銘は「玲瓏」(れいろう)という言葉だそうです。「いつも透き通った心静かな気持ち」という意味です。最善の「決断」を下す時の心構えなのでしょう。

何はともあれ、羽生さんの将棋にかける情熱と洞察力すぐれた「決断力」に敬服いたしました。

決断力 (角川oneテーマ21)

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