« ヴァチカン美術館~イタリアの旅⑨ | トップページ | バロック三昧~イタリアの旅⑩ »

2012年9月 3日 (月)

8月の読書まとめ

ここで、ちょっと“イタリアの旅”をお休みして、8月の読書をまとめてみます。
読んだ本は7冊。ヴァイオリンの発表会や旅行をした盛りだくさんの月だったので、ちょっと少なかったかしら。でも、塩野さんのローマとヴェネツィア、それぞれのシリーズが面白くて9月も読み進められそうです。チャリティーは700円分になりました。

海の都の物語〈2〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫)海の都の物語〈2〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫)
シェークスピア作「ヴェニスの商人」では、悪徳商人というイメージのこの地の商人たちが、実は地道な経営人であったことがわかった。特にヴェネツィア人が近代的な銀行を創ったことが面白い。リアルト橋の袂は、今のウォール・ストリートを彷彿させる金融中心地だったということも想像すると不思議な気がしてくる。
読了日:08月31日 著者:塩野 七生

海の都の物語〈1〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫)海の都の物語〈1〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫)
先日ヴェネツィアの地を訪ねて、その情景をみると、塩野さんが「水の都」ではなく、「海の都の物語」としたことが実感できた。その昔、中世には奴隷とともに木材を積み込んだヴェネツィア商船がアドリア海を行き来していたかと思うと、この小さな島国の大きな野望に驚かされる。 第四次十字軍のコンスタンティーノ略奪の凄まじさも圧倒された。
読了日:08月31日 著者:塩野 七生

マルセルマルセル
高樹のぶ子さんの小説は、はじめて。絵画ミステリーと聞いてぜひ読んでみたくなりました。 ロートレックの「マルセル」が、まるで生きた女性のように千晶の成長を見つめていた気がします。コーヒー好きの私は、ミステリーの大きな鍵になるキングス・モカハラーってどんなコーヒーなのかとか、パーコレーターってどんな型かななどと想像して読みました。フランスを訪ねる当たりから加速的に話に入り込めて、一気に読了しました。読後、真作贋作について考えさせられました。
読了日:08月30日 著者:高樹 のぶ子

文学 (ヒューマニティーズ)文学 (ヒューマニティーズ)
新聞の書評に取り上げられていたので、手に取ってみました。わたしには、5章のうち圧倒的に第1章の「文学はどのようにして生まれたのか」が魅力的です。先日拝聴した磯崎憲一郎さんの講演と、ほぼ集合体で和となる重なりをみせていました。引用されている「カフカの書き方」のことば――”書きながら追いついていく”が印象的。 この本に刺激されて、ダンテの「神曲」、読まなくてはと思いました。
読了日:08月12日 著者:小野 正嗣

ローマ人の物語 (3) ― ハンニバル戦記(上) (新潮文庫)ローマ人の物語 (3) ― ハンニバル戦記(上) (新潮文庫)
繰り返され、長期化する戦闘にどうローマとカルタゴの人々が対処していったか、興味深かった。負けて帰った軍指揮官を処罰しなかったローマと、死刑という厳罰を科したカルタゴ――それぞれのやり方の長短が見えて歴史の生々しさを感じた。また第一次ポエニ戦没後にローマにおいて中産階級が台頭していったことも国の繁栄の証明になっていったのだろう。
読了日:08月11日 著者:塩野 七生

海松(みる)海松(みる)
稲葉真弓さんの講演を聴きに行くことになり、読んでみた。4編の短・中編は静謐さの中にも主人公のこころのざわめきが丁寧に描かれていて、気持ちに寄り添って読むことが出来た。中でも書き下ろしの「桟橋」が、海草のようにゆらゆら暮らしている母子を描いて惹かれた。
読了日:08月10日 著者:稲葉 真弓

ふしぎなキリスト教 (講談社現代新書)ふしぎなキリスト教 (講談社現代新書)
私にとっては、キリスト教に限らずイスラム教も仏教も「ふしぎ」だったので、大澤先生の大胆な質問と、橋爪先生のなるべくわかりやすく説明しようとしているお話にじっと耳を傾け続けた。いちばん印象に残ったのは、キリスト教は、“ユダヤ教の部分を克服しつつ、それを内部に残している”という点。なぜ旧約と新約の二つを合わせて聖書ができているかが、このことで納得できた。理解が不十分のところがあるので、再読を試みたい本だ。
読了日:08月05日 著者:橋爪 大三郎,大澤 真幸

|

« ヴァチカン美術館~イタリアの旅⑨ | トップページ | バロック三昧~イタリアの旅⑩ »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/114487/46934120

この記事へのトラックバック一覧です: 8月の読書まとめ:

« ヴァチカン美術館~イタリアの旅⑨ | トップページ | バロック三昧~イタリアの旅⑩ »