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2012年10月の記事

2012年10月30日 (火)

「推理作家 ポー 最期の5日間」(The Raven)

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前回の記事で登場したのは、フランス人のアランさん。今回は、アメリカ人のエドガー・アラン・ポーさんの映画について書きます。

原書で読む英語の短編読書会「コニコの英語カフェ」で、5月にポーの「アモンティリャードの酒樽」を読んだので、ポーが主役の映画が来たとなれば、観に行かない手はありません。

この映画は、ポーの作品からインスピレーションを受けた殺人鬼に、ポー本人が立ち向かうというお話。冒頭の殺人事件から、「モルグ街の殺人」を思わせる手口で、何ともオドロオドロシイ・・・「落とし穴と振り子」に至っては、正視に耐えない残酷シーン。

ポーの作品を読むのは好きだし、怖いシーンも想像するのですが、実際にリアルな映像になるとホラーの苦手な私は、大いにたじろいでしまいました。

実際のポーの死が謎につつまれていて、それを彼自身の作品と絡めた発想は面白いと思うし、ポーと一緒に犯人を追いかけるフィールズ刑事もがんばっていましたが・・・セリフと時代的映像がちぐはぐな気がして、コニコが思い描いていた読むポーの世界とギャップを感じてしまいました。

監督は、「マトリックス」シリーズのジェームズ・マクティーグ。スピード感のある映像が得意の監督だけに、思い切ってポーを現代に登場させ、今のアメリカを舞台にしてもよかったのではと思ったりして。

ポーのファンが、この映画をどう評価するか、意見が分かれるところです。

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2012年10月29日 (月)

アランの「幸福論」

去年のETVで放送された「100分de名著 アランの『幸福論』」を録画しておいたのですが、やっと100分の時間をみつけてみてみました。そしてついでに本も読んでしまおうと手にとってみました。

いや~、アランという人は、行動する哲学者だったんですね。人が憂鬱になるより先にまずは体操をすすめたり、情念に囚われそうになったら上機嫌のふりをして笑顔をふりまくことを説いたり、「幸福論」は生き方の上質なハウツー本だったんです。

特に心に留めておきたい文章を引用してみました。

およそ幸福というものは、本質的に詩(ポエジー)であり、ポエジーとは行動を意味するからである。人は棚ぼた式の幸福をあまり好まない。自分でつくり上げることを欲するのだ。子供はわれわれの庭をまるで見向きもせず、砂の山や麦わらの切れっぱしなどを使って、自分で立派な庭をつくる。蒐集を自分でしなかった蒐集家というものが考えられようか。(「行動する」136ページ)

幸福はいつでもわれわれから逃げてゆく、といわれる。ひとからもらった幸福をいうなら、それは正しい。もらった幸福などというものはおよそ存在しないからだ。しかし、自分でつくる幸福は決して欺かない。それは学ぶことであり、そして、人はたえず学ぶものだ。知れば知るほど、学ぶことができるようになる。ラテン語学者の楽しみもそういうものだ。そこにはきりというものがなく、むしろ進んだだけ楽しみがふえる。音楽家であることの楽しみも同様だ。そこで、アリストテレスはこんな驚くべきことを言う。真の音楽家とは音楽を楽しむ人であり、真の政治家とは政治を楽しむ人である、と。「楽しみとは能力のあらわれである」と彼は言っている。(「アリストテレス」152ページ)

思い悩んで、やりたいことを行動にうつせないより、まずは行動力。そして、自らが主役となり、幸福にならなければならにという「幸福の義務」を全うしたアランは、きっとこの本を書く事自体が幸福の証だったのでしょうね。

読書の秋に行動する哲学を読んで、充実の季節をお迎えくださいませ。

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2012年10月23日 (火)

もぐらのバイオリン

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図書館で見つけた絵本です。

・・・もぐらは、まいにちの暮らしの中で“たのしいけれど、なにかものたりないもの”を感じていました。

ある よるのことです。 テレビで おとこのひとが バイオリンを ひいていました。

その ねいろは、 もぐらが いままでに きいた なかで いちばん うつくしい ものでした。

もぐらは おもわず つぶやきました。

「おれも あんなふうに きれいな おんがくを かなでてみたいな」(8ページ)

私も、もぐらのような気持ちになってバイオリンをはじめて、もぐらのようにはじめは、きいきいとひっかくようなひどい音を出していました。それでも、もぐらと同じように、繰り返し繰り返し弾きました。もぐらな私と、もぐらが一緒になってしまったような、そんな気持ちで読みました。

絵本の中では、もぐらは何年もバイオリンを弾き続け、どんどん上手になっていきます。そして、いままでにないほど、幸せな気持ちになります。やがて、「おれのおんがくがせかいをかえられるかもしれない」と、ドンキホーテのような見果てぬ夢をみたりします。でも、それは無理な話と思い直し、眠りにつき、美しい平和な夢をみたのでした。

バイオリンを弾くもぐらの楽しそうなことnotes楽しい絵本でした。コニコのバイオリン、もぐらさんのように弾き続けようと思いますheart02

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2012年10月22日 (月)

中島みゆき「歌姫 劇場版」

カラオケで中島みゆきの「地上の星」を歌うのが大好き。

彼女のCDを買ったり、コンサートに行ったりはしたことがないのですが、中島みゆきは気になる存在です。

10月13日から2週間限定(26日まで)で彼女のスダジオ・ライブ「歌姫 劇場版」が上映中ということで、「よし!見に行ってこよう」と急遽、観てみました。

ド迫力の声、まっすぐ見上げ歌い上げる表情が自信に満ちていて、聴いている人の目をそらせない力があります。とくにすごい美人というわけでもなし、私と同じようにシワもあるオバサンのはずなのに、このオーラは何!!

次から次と歌う曲も、ほとんどが知らない曲だったのに、いつの間にか「この歌もまた聴いてみたい、あの歌も歌ってみたい」という気持ちになってきました。

ロスで収録されたスタジオ・ライブの他、PVも多数見られて、the 中島みゆきって感じ。

ラストの「時代」では、歌詞がこころに響いて思わず涙してしまいました。声の芯にどこかエディット・ピアフを思わせる人生そのものを感じました。

ああ、カラオケ行きたいです。いつか中島みゆきの本物のライブ行きたいわ。

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2012年10月18日 (木)

イギリスでは雨のとき☂

ロンドン・オリンピックが終わって、すっかりイギリスの話題も少なくなりましたが、天邪鬼のコニコは、いまごろになってイギリスの本を読んでいます。

在日経験の長いイギリス人のコリン・ジョイスが、母国イギリスに帰って、異邦人の視点で語ったイギリスという国、ちょっとネジれたユーモアとオタクっぽい好奇心にあふれた本で、一気に読めました。

その中で、興味深かったのが「天気」の章。副題が「今日も『くもり時々雨、時々晴れ』」てな具合。なんだ、結局なんでもありじゃないの、というわけ。

そんな天気のくだりを引用すると

イギリスの天気のもうひとつの特徴は、変わりやすさだ。(中略)イギリス人は出かけるときに、雨傘と日焼け止めのどちらを持っていくべきか(あるいは両方持っていくべきか)とドアのところで悩んだりする。しかし、どちらも持っていかないことが多い。まず、陽が照ったとしても、日差しはたいして強くならない。それに、イギリス人は雨傘をいつも持ち歩いているというイメージがあるだろうが、実はほとんど持ち歩かない。先ほど書いたように雨は降ったとしてもパラパラという程度だし、強く降ることがあってもふつうはすぐにやむ。イギリス人のイメージの中では、雨は空に「たまっている」もので、降り方が激しいほど早くやむものだ。(28ページ)

キッチリとたたんだ雨傘を持ち歩いているイギリス紳士はもういないのですね。今では古いと思われるイメージが、コニコの頭の中では独り歩きしていますが…

というのも、先日読んだロアルド・ダールの伝記「Boy ― Tales of Childhood」の中で、青年に成長したロアルドが就職してロンドンに通勤する、こんな箇所があったからです。

None of us, even on the sunniest days, went without his furled umbrella.  The umbrella was our badge of office.  We felt naked without it.(p.171)

1934年頃のことを書いたダールは、折りたたんだ雨傘がないと、裸のように感じたというほど。当時のイギリスでは、雨傘はパンツと同じくらいに必需品だったんですね。でも、これも80年程も前のお話。

コリン・ジョイスの本によると、ロンドンの年間降水料は東京の半分程度だそうです。年中雨が降っているようでいても、その量は少なく、軽い雨のようです。

そんな雨なら、傘なしで「霧雨じゃ、濡れていこう」でも大丈夫なのかもしれませんね。でも、スティックのような細い雨傘が”いまは昔”のものになったのは、ちょっとさびしいです。

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2012年10月16日 (火)

レジス・パスキエのコンサート 怒涛の弦①

以前レジス・パスキエ氏のマスター・クラスを聴講して、その人柄と音楽に対する姿勢に惹かれた私は、彼のコンサートにいつか行きたいと思っていました。

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今月はじめにあったトッパンホールでのヴァイオリン・コンサート、春からチケットを買って楽しみにしていました。うん、期待に違わず、落ち着いた熟成した響きを感じさせる素晴らしいコンサートだったのでした。

演目は、ラヴェルのヴァイオリン・ソナタ(遺作)、フランクのヴァイオリン・ソナタ(イ長調)、エネスクのヴァイオリン・ソナタ第3番(イ短調 Op.25)《ルーマニア民俗風》、そして最後はラヴェルのツィガーヌの4曲。

私にはすべて初めて聴く曲ばかりでしたが、繊細さと大胆さが混ざり合った曲が多く、それを何でもないことのようにさらりと弾いてしまう、いぶし銀の職人のような響きに恐れ入ってしまいました。特に、3番目のエネスクの曲は、叙情的なロマ(ジプシー)を思わせて魅力的。パスキエ氏の名器グァルネリ「クレモナ」も、せり上がりに鳴ってきていました。ピアノ伴奏のリディア・ビジャークさんもパキパキしたリズムでグッドコンビネーション。

外見はとても地味な感じですが、華やかな技巧テクニックも存分に披露してくださって、聴き応え、見応えあり、眼福でした。

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コンサート後にCDのサイン会がありました。30人ほどの列ができ、パスキエ氏が出てくるのを待っていると、主役の登場。疲れた様子も見せず、列に並んでいるひとりひとりと握手を交わしてくれました。こういうことって、はじめてです。たいていは「握手してもらっていいですか?」とお願いする私が、先に握手を求められるなんて感激です。そんなパスキエ氏の思いは、きっと「今日はコンサートに来てくれてありがとう」という感謝の気持ちからなんでしょうね。

サインを頂くときも、一人ずつ言葉をかわして、笑顔で対応してました。私の前の男性は、フランス語で何から話していましたが、こんな時、その演奏者の言葉ができるといいですよね。あ~あ、フランス語、ちゃんと勉強しておきばよかった~。

11月は、同じくトッパンホールで2つのヴァイオリン・コンサートがあります。この秋は、“怒涛の弦” ワクワクしています。

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2012年10月11日 (木)

3匹のこぶた

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娘が買ってきた3匹のこぶたたち

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2012年10月 8日 (月)

といっても、食欲の秋は

前回は、成人病予防の献立を作ってみたのに・・・といっても美味しいものを思い切り食べる悦びもまた秋を満喫する魅力のひとつですよね。って、言い訳のようにして、銀座三越の裏手にある西鉄ホテル銀座のフルトシに(再び)行ってしまいました。実は、先日の「ベルばら展」の時にはじめて行ったのですが、あんまり気に入ってしまったので、母を誘ってまたまた参上。だって、「前菜ビュッフェ+お選び頂くパスタ料理+デザート盛り合わせ」で、1800円、しかも飲み物をつけても2200円で、おかわりもOK。銀座4丁目ですよ!

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ビュッフェといっても、ここの特徴は、前菜に限っていること。見てみて(*^-^) コニコ風の前菜盛り合わせよ♪野菜も海の幸も、新鮮です。ここのタコが美味しいの。

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選んだのはエビのアラビアータ

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母は、季節の野菜のパスタ

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そして、デザートは、( *♛ ェ ♛)可愛い盛り合わせ。少しずつ味わえて、女性の好きそうなものを取り揃えていますね。

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お店の雰囲気も店員さんも感じいいし、この秋の一押しかも。要予約です。

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2012年10月 7日 (日)

夏の疲れを癒す秋の温か料理

先日、料理に凝っている友人に誘われて何十年ぶりかで料理教室に行ってきました。エコロクッキングスクールというところが主催で、「身体も心も温まる献立」がテーマでした。

エプロン持参で、料理室に入っていくと、満員。同世代の主婦に混じって男性もいたり。この年代の健康食に対する関心の高さが感じられますね。

さて、作ったのは

*北海道玄米雑穀入りご飯
*豆腐ステーキ野菜あんかけ
*青菜のくるみ和え
*かぶのスープ
*さつまいもと人参のパンケーキ

野菜をたっぷり使った健康食です。

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じゃん、こちらがコニコ班7名で作ったお料理です。手前の中央から時計回りで、かぶのスープ、ご飯、青菜のくるみ和え、豆腐ステーキに、さつまいもと人参のパンケーキ、お茶。

どれも美味しかったのですが、是非また試したいと思ったのが青菜のくるみ和えです。

青菜は小松菜など、その時冷蔵庫にあるものを使えます。この料理のミソは、糸寒天をいれること。

レシピをご紹介しておきますね。

材料 (6人分)
青菜  300g
糸寒天 4g
くるみ 45g
だし汁 大さじ 1さじ半
醤油 大さじ 1さじ半

作り方
①青菜は塩ゆでしておく。3cm位に切る。
②糸寒天は水につけてふやかし、3cm位に切る。
③くるみはフライパンで軽く炒り、すり鉢ですり、調味料を加えよく混ぜる。
④食べる直前に①②と③を和える。

糸寒天の食感と、くるみの味わいが楽しめて、青野菜もとれるという優れものです。

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こちらは先生がデモンストレーションで作られたもの。こっちの方が、美味しそうに撮れている気がしますね~bleah

こういうお食事をしていれば、成人病予防にもなりそうです。おばさんになって、健康の大切さを実感するこの頃、まずは食事を気をつけなければ!!

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2012年10月 5日 (金)

映画「あなたへ」

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10月1日、映画のサービス・デーに高倉健さんの「あなたへ」を観てきました。日本の熟年ロード・ムービーは、とても寡黙でありながら、たくさんの気持ちを伝えるものでした。

この映画で、いぶし銀の演技を見せる大滝秀治さんの訃報を知りました。この方も健さんと同じくらいセリフを噛みしめて語る方だったと思います。大滝さんや笠智衆さんのような、こんな身体全体から気持ちがにじむ役者さん、少なくなりましたよね。ご冥福をお祈り申し上げます。

そんな寡黙な人に対して、健さん演じる英二が旅で会う人が、よくしゃべる自称国語教師、杉野(ビートたけし)や、イカめし売りの田宮(草薙剛)たち。彼らの饒舌が実は、心に抱えた闇を隠すようなところもチラリと見え、人間の哀しさ、弱さがひたひたと感じられました。

あらすじは、定年を前にして妻に病気で死なれた英字が、妻が残した遺言を彼女の故郷に受け取りに行き、その故郷の海に散骨する旅に出る、という話です。旅の途中に出会う人々の現在進行形の営みと、英字の妻との思い出が交錯しながら、彼は自分の人生と真正面から向き合うことになります。

自分の連れ合いが海に散骨してほしいといったら、私もきっと戸惑うと思います。英二の奥さんのように散骨してほしいと思うかというと、どうかなとも思うし。英二の上司役の長岡京三が演じる塚本は、自分の妻に「俺はいやだからな。散骨なんて」というシーンがすごく心に残りました。

それぞれのいろいろな想いが語られずに描かれて、「あ・うん」の呼吸ではありませんが、登場人物の思いを観客が“察する”という、日本的な、というか小津的な映画だな~と思った次第です。

もう一回観てみたいな。英二の奥さんを演じる田中裕子の歌う「星めぐりの歌」(宮沢賢治作詞・作曲)が素朴でとても聴き心地が良かったです。

熟年になって、夫婦でみたい映画ですね。

追伸:余談ながら、今年になって妻の散骨をする夫の映画を2本観ました。 「ファミリー・ツリー」とこの映画です。

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2012年10月 3日 (水)

ザ・フジヤのディナーは♪

前回に引き続き、富士屋ホテルについて。宮ノ下 富士屋ホテルの夕食は、今回の旅行のハイライト。世界の有名人も食したフランス料理です。店内は、木を用いた落ち着いた雰囲気。

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参加したツアーのガイドによると、そのインテリアは、どこか日光の東照宮的。正造のふるさとを思わせるものがチラリホラリとあるんですね。

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そして、お髭で有名だった山口正造は、このレストランの柱の下に彫刻となって、従業員がサボっていないか目を光らせているというのです。トーテンポールのような神がかったお顔だこと。
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テーブルには、その日の夕食のメニューが置いてあります。このメニューカバーは、昭和20年代の復刻版だそうで、趣がありますね。

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さて、最初のディッシュは、「食前のお愉しみ」

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ホタテ貝とスモークサーモンのフィルヴォリテ


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フォアグラと松茸のロワイヤル

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金目鯛のポワレ

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黒毛和牛フィレ肉のステーキ

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オレンジのシュレに浮かぶチョコレートのピラミッドと洋ナシのコンポート、シャーベットを添えて

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素材の美味しさが際立つお料理。特に金目鯛のポワレが味わい深かったです。

さすがのコースメニュー。満足の箱根の夜でした。



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2012年10月 2日 (火)

憧れのクラシックホテル 箱根・宮ノ下「富士屋ホテル」

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 1ヶ月も前に行った箱根の旅を書かずにいました。秋も深まってきて箱根の旅を思い出しています。

泊まったのは、日本屈指のクラシックホテル「宮ノ下 富士屋ホテル」。創業(1878年)以来100年以上の間に、日本だけでなく世界の有名人が泊まったお宿です。箱根に来るたびにいつか泊まりたいと思っていた夢が実現しました。いつくかお部屋を選べるのですが、今回は一番趣のある花御殿に宿泊です。ここは、すべてのお部屋に花の名前がついていて、お部屋の鍵も扉も絵も絨毯までその部屋のお花がイメージされています。

コニコが泊まったお部屋は、“ゆり”。白ゆりがあしらわれていてステキ。

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チェックインしてから、ホテル・ツアーがあって参加しました。富士屋ホテルの歴史や訪れた有名人のこと、資料展示室、メインダイニングルームの「ザ・フジヤ」など、盛りだくさんのおはなし。中でも、資料展示室では、昭和天皇が泊まられた時の椅子なども発見。あの小泉八雲や、ジョン・レノン、ヘレン・ケラーなども宿泊客だったとは!それから、三島由紀夫も、なんと新婚旅行でこのホテルに泊まったんですって。驚きました w(゚o゚)w

でも、一番の秘話は、日光金谷ホテルの創業者の次男、正造が、なんと富士屋ホテルに入婿になって、そのホテルマンとしての才能を発揮していたということです。

次回ご紹介するのは、彼の従業員教育が厳しかった名残を伝えるメイン・ダイニング、ザ・フジヤです。

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2012年10月 1日 (月)

9月の読書まとめ

10月に入りました。今年もあと3ヶ月か~happy02 先月を振り返って9月の読書をまとめてみました。読んだ本は11冊。先月は、「海の都の物語り」を読了できて達成感がありました。これから秋が深まり、読書には本当にいい季節ですね。10月も読みたい本、棚に満載です。

供述によるとペレイラは… (白水Uブックス―海外小説の誘惑)供述によるとペレイラは… (白水Uブックス―海外小説の誘惑)感想
 穏やかで人の良さそうなペレイラさんが、なんで供述を取られているか、ずっと読み手の興味を削がずに進める淡々とした文体がすごく魅力的。ペレイラさんのなんとなく意味なく行なった行動というものが、実は大きな意味をもつようになるという展開が胸を打ちます。通奏低音のように言論統制や警察の監視の目が散りばめられて恐ろしい気がします。実は、今の社会にも通じるものがあると思えたり・・・。初タブッキ、夢中で読みました。   些事ながらペレイラさんのオムレツづくしの食事の影響で、今日のランチはオムレツでした。
読了日:9月30日 著者:アントニオ タブッキ

須賀敦子全集 第6巻 (河出文庫)須賀敦子全集 第6巻 (河出文庫)感想
須賀さんの全集も6巻目。全集を通して、落ち着いた静謐な佇まいの表紙に惹きつけられるが、特にこの6巻の「モランディのアトリエ」がいい。近代イタリア美術史に最も重視されたモランディを表紙にもってきた編者のセンスの良さも好感が持てる。須賀さんのイタリア文学論も彼女がイタリア文学史の中で最も重要だと考えている数々が明晰に語られて、敬服の一語に尽きる。紹介されている本を、呆れることに一冊も読んでいない私は、慌ててタブッキとギンズブルグを読み始めた。イタリア文学の最高峰「神曲」を読むのは、私の生涯の宿題。
読了日:9月27日 著者:須賀 敦子

ふがいない僕は空を見たふがいない僕は空を見た感想
連作短編小説とは知らずに読み始め、冒頭作の「ミクマリ」のエロさに圧倒されました。続けて読もうかどうしようかと迷いましたが、読了して良かったです。どうしようもない不可抗力で“ふがいなくなってしまった”僕や私が、その状況の中でもがきながら抗って生きていこうとしている気配が感じられました。四話目の「セイタカアワダチソウの空」の良太青年には、映画「誰も知らない」のような状況の中、しっかり生きていってと応援したくなりました。
読了日:9月27日 著者:窪 美澄

なのはな (コミックス単行本)なのはな (コミックス単行本)感想
萩尾望都さんが原発の問題を象徴的に取り上げた作品。表題作の「なのはな」と巻末作「なのはな――幻想『「銀河鉄道の夜』」が心に残りました。他の3作品は、放射能物質を擬人化して描いたものでしたが、放射能物質自体に強い個性を持たせるのには、ちょっと違和感がありました。なのはなを植えたというチェルノブイリのことやヒロシマのことなどにもう少し焦点を当てて欲しかったです。
読了日:9月23日 著者:萩尾 望都

渡りの足跡渡りの足跡感想
空を見上げること、遠くを眺めることを思い出させてくれる本でした。鳥だけでなく、生きものたちが渡って行く先、還っていくプロセスを誠実に見つめている梨木さんのまなざしが限りなく温かく、そして洞察に満ちていました。  章の終わりに付いている鳥の解説も楽しめました。
読了日:9月23日 著者:梨木 香歩

賢い血 (ちくま文庫)賢い血 (ちくま文庫)感想
ヘイゼル・モーツの、真理を求める狂気的誠実さは、マクロに見ると悲劇的で暴力的だが、望遠で見ると、喜劇的なのかもしれない。突き詰めて生きていく彼の人生は、一点の光に集約されていく。 登場人物の言葉も気持ちも簡潔に書かれていて、ふと聖書の文体に通じるものがあるかもと思った。
読了日:9月15日 著者:フラナリー オコナー

海の都の物語〈6〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫)海の都の物語〈6〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫)感想
シリーズ、最終巻を読み終えるのが嬉しいような悲しいような複雑な思いになった。ヴェネツィア共和国の最期がどんなであるか知りたいと思う一方、かつての勇猛で華麗であった海軍を有する都市国家ヴェネツィアが滅亡してしまう寂しさを感じずにはいられない。ヴェネツィア大使、司令官とナポレオンとのやり取りが生々しい。ヴェネツィア共和国が亡くなった時、サン・マルコ広場に集まった市民の「ヴィーヴァ、サンマルコ!ヴィーヴァ、ラ・レプブリカ!」(聖マルコ万歳!共和国万歳!)という叫びに思わず涙してしまった。
読了日:9月12日 著者:塩野 七生

海の都の物語〈5〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫)海の都の物語〈5〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫)感想
大きな時代の波に晒され、かつての交易が地中海から大洋に移っていったことで、ヴェネツィア共和国が政治的、経済的にだんだんと衰えていったことに納得させられた。一方で、この国が、言論を制限しなかった出版業や高い医療水準を持つことで、文化的社会的な力を極めていたことも見逃せない気がした。
読了日:9月12日 著者:塩野 七生

海の都の物語〈4〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫)海の都の物語〈4〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫)感想
ヴェネツィアが1463年から255年の歳月を費やしたトルコとの戦いは、熾烈を極めたものだったことが明解にたどれた。ヴェネツィアの“文化使節”、画家のベッリーニがコンスタンティノーブルに行ってマホメット2世に気に入られたエピソード(血管が出ている、斬られた聖ヨハネの首の絵を見て、マホメット2世は実際に奴隷の首を斬って、血管や神経が首の内部にひっこむことを指摘している)が、このスルタンの冷徹な性格を表していて、恐ろしくなる。 9章「聖地巡礼パック旅行」のトロマーリオ(ガイド)はヴェネツィアらしい発想で愉快!
読了日:9月5日 著者:塩野 七生

マザーズマザーズ感想
子どもが三歳くらいになるまでの、自分の時間が全然ない気がして先の見えない孤独な気持ちをよく描いていると思います。金原さんの本を初めて読みましたが、映画のロングショットのようなじっと人間を見据えた書き方、うまいな~と感じました。特に五月と弥生のラストのクライマックスは息を飲んでしまいました。 「蛇にピアス」も読んでみようと思います。
読了日:9月3日 著者:金原 ひとみ

海の都の物語〈3〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫)海の都の物語〈3〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫)感想
イタリアの4つの海の共和国のうち、いかにしてヴェネツィアが生き残っていったか、またはどうして他の3つの国が衰退していったかが分かりやすく書かれていた。 興味深いのは、第七話「ヴェネツィアの女」に出てきた「カヴァリエレ・セルヴェンテ(奉仕する騎士)」だ。不在がちの夫の代わりに妻の話し相手になる紳士たちのことをいうそうで、夫も公認というところがすごい!
読了日:9月3日 著者:塩野 七生

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