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2012年10月18日 (木)

イギリスでは雨のとき☂

ロンドン・オリンピックが終わって、すっかりイギリスの話題も少なくなりましたが、天邪鬼のコニコは、いまごろになってイギリスの本を読んでいます。

在日経験の長いイギリス人のコリン・ジョイスが、母国イギリスに帰って、異邦人の視点で語ったイギリスという国、ちょっとネジれたユーモアとオタクっぽい好奇心にあふれた本で、一気に読めました。

その中で、興味深かったのが「天気」の章。副題が「今日も『くもり時々雨、時々晴れ』」てな具合。なんだ、結局なんでもありじゃないの、というわけ。

そんな天気のくだりを引用すると

イギリスの天気のもうひとつの特徴は、変わりやすさだ。(中略)イギリス人は出かけるときに、雨傘と日焼け止めのどちらを持っていくべきか(あるいは両方持っていくべきか)とドアのところで悩んだりする。しかし、どちらも持っていかないことが多い。まず、陽が照ったとしても、日差しはたいして強くならない。それに、イギリス人は雨傘をいつも持ち歩いているというイメージがあるだろうが、実はほとんど持ち歩かない。先ほど書いたように雨は降ったとしてもパラパラという程度だし、強く降ることがあってもふつうはすぐにやむ。イギリス人のイメージの中では、雨は空に「たまっている」もので、降り方が激しいほど早くやむものだ。(28ページ)

キッチリとたたんだ雨傘を持ち歩いているイギリス紳士はもういないのですね。今では古いと思われるイメージが、コニコの頭の中では独り歩きしていますが…

というのも、先日読んだロアルド・ダールの伝記「Boy ― Tales of Childhood」の中で、青年に成長したロアルドが就職してロンドンに通勤する、こんな箇所があったからです。

None of us, even on the sunniest days, went without his furled umbrella.  The umbrella was our badge of office.  We felt naked without it.(p.171)

1934年頃のことを書いたダールは、折りたたんだ雨傘がないと、裸のように感じたというほど。当時のイギリスでは、雨傘はパンツと同じくらいに必需品だったんですね。でも、これも80年程も前のお話。

コリン・ジョイスの本によると、ロンドンの年間降水料は東京の半分程度だそうです。年中雨が降っているようでいても、その量は少なく、軽い雨のようです。

そんな雨なら、傘なしで「霧雨じゃ、濡れていこう」でも大丈夫なのかもしれませんね。でも、スティックのような細い雨傘が”いまは昔”のものになったのは、ちょっとさびしいです。

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