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2013年7月19日 (金)

「夏目漱石の美術世界」展

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遅れ遅れの記事で、細かいことを忘れがちなコニコですが、先日行った「夏目漱石の美術世界」展はとても面白い企画の展覧会でした。

漱石文学と美術の幸せな共演です。あらためて漱石の小説作中にしばしば画家や絵画など美術作品が登場しているのに気づかされました。それも生半可な知識ではなく、西洋、東洋を問わず深い見識からなる書き方なのですから。

漱石がロンドン留学時代にみたであろう絵たちが彼の文章とともに飾れれていて、まるで漱石の脳内イメージをダブらせるような体験でした。特に印象深かったのは、グルーズの「少女の頭部像」。「三四郎」に登場する美禰子をイメージさせるというこの絵は、少女っぽく、かつ色っぽい。何だか今流行りの“エロかわいい”フィギュアのようです。

それから、逆転の発想で面白いと思ったのが、漱石の小説には出てくるけれど、実際の絵はなく、この展覧会のために小説に描かれているように画家に描いてもらった作品があること。推定試作として展示された酒井抱一の「虞美人草図屏風」(実際は荒井経作)は、品があって、凛として素晴らしかったですね。この屏風を観て、「虞美人」が読みたくなりました。

展示の最後の方では、漱石自筆の作品もあり、彼の多才ぶりが伺えます。漱石は、絵を鑑賞する側から、自分で本格的に描く側になったのが44歳。なんだか勇気づけまれました。凡人のコニコですが、何かを始めるのに遅いってことはないのね~、って思えて嬉しいわ。味わいのある掛け軸をみながら、漱石は、絵を観ることから、絵について書くことへ、そして最後にはやっぱり自分で描きたくなったのかしら?なんて思ったり。

見応えあり、また音声ガイドの加賀美さんの朗読も聴き応えあり。今年のベスト10に入る展覧会ではないでしょうか。

この展覧会は、東京芸術大学大学美術館で開催後、7月13日から8月25日まで静岡県立美術館へ巡回するそうです。

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コメント

コニコさん、こんばんは!(^^)!

遅ればせながら桃柿アルバムに名前追加しておきました。

夏目漱石展覧会、やっとUPしてくださいましたね。お待ちしておりました。

拙ブログでクラーク・コレクションと共にリンクさせていただきました。ありがと♡

私の記事はTBやめておきます。
また下ネタになっちゃったんで。(意味不明)

投稿: クーネルシネマ | 2013年7月23日 (火) 23時23分

クーネルさん、お待たせしました。リンクをしてくれてありがとさんです。
クーネルさんの「こころ」のうふふのお話、①&②の両方拝見しましたよ。含蓄ありですhappy01

投稿: コニコ | 2013年7月24日 (水) 08時35分

コニコさんこんにちは。
わたしも先日、夏目漱石展覧会行ってきました!前から楽しみにしてたけど見ごたえのある展覧会でしたね。
加賀美さんの解説!これを聞かなきゃ愉しみ半減、素晴らしかったです。朗読に酔いしれました。コニコさん同志よ!

夏目漱石の最晩年の書、帰去来の辞…!
「帰りなんいざ…」ではじまる陶淵明のアレですね。
素晴らしかった!こみあげてくるものがありました。書に香り立つような風格がありました。

ところで、桃柿アルバムって何?
わたしにも関係あるような…。

投稿: ゆう | 2013年7月28日 (日) 12時18分

ゆうさん、(^_^)/おはよー。
昔から漢詩に親しんでいたゆうさんは、帰去来の辞が印象的だったんですね。私は漢詩がとんと苦手でこの書の意味は知らなかったわ~。

久々に買った分厚い図録であらためて見てみました。漱石がよく愛誦したということばたち、約350字をきっちり書いたという解説を読んで、まさに「字は体なり」と思わされましたよ。いろいろなことに気づかされる面白い展覧会でしたね。

投稿: コニコ | 2013年7月29日 (月) 09時45分

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