« 10月の読書まとめ | トップページ | リラックリスマス »

2013年12月 3日 (火)

11月の読書まとめ

読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2761ページ


くじけないでくじけないで感想
3年前に話題になった本を見かけて手にとってみた。装丁がやさしい風のようで、そよそよとした色合い――心惹かれる。柴田トヨさんがつづることばたちもゆったりと風にそよいでいるようで心地よい。くじけないで、といっていることばがなによりも自然な声に聞こえてくる。時として折れそうなこころを、柴田トヨさんのことばが”大丈夫”という風にのせてどこかにやってくれる。
読了日:11月5日 著者:柴田トヨ
LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲感想
冒頭の、リーマ・ボウイー(リベリアの非暴力抵抗運動に貢献したノーベル平和賞受賞者)のことば--「もっと多くの女性が権力のある地位に就くことです」は、印象深い。そのために声を上げたサンドバーグ氏の勇気は、賞賛に値する。女性の“成功への恐れ”や“育児などが完璧にできない罪悪感”を解き放つメッセージは痛快でさえある。巻末の49頁に及ぶ詳細な原注も興味深い。 この本を読む時間のない人はTEDの講演がオススメ。
読了日:11月5日 著者:シェリル・サンドバーグ
就職がこわい (講談社プラスアルファ文庫)就職がこわい (講談社プラスアルファ文庫)感想
「就職がこわい」というタイトルに惹かれて読んでみた。普段、私がもっていた若者のぼんやりとした“不安”を分析していて興味深かった。将来に対しての社会的不安というよりも、自分自身がどうなるかわからないという不安から、「何も考えられない」とか「自分の状況を決められないし、それは仕方がない」ということが起こってしまうというのだ。筆者は、この目の前の状況を何の疑問もなく受け入れてしまうことを危惧しているが、私もこの点に強く共感した。
読了日:11月6日 著者:香山リカ
何者何者感想
表紙のイラストからして、「コレって個性的な無個性?」って思ってしまった。それぞれに違った髪型や服装だけれど、みんな目がない。目は口ほどにものを言う、はずが本音はツイッターの中にしか見えない。この子たちの気持ちはどこに向かうのか?とっても今風な設定で、グイグイ引込まれた。今時のシューカツ、大変だと思う。
読了日:11月11日 著者:朝井リョウ
それからのエリス いま明らかになる鴎外「舞姫」の面影それからのエリス いま明らかになる鴎外「舞姫」の面影感想
去年の生誕150周年から気になっていた森鴎外。先日文京区の森鴎外記念館に行ったのをきっかけにこの本を読んだ。気の遠くなるような地道な調査と尽きることのない情熱に脱帽。六草氏の、この先にまだ何かあるという強い想いがあったからこそ、エリーゼの面影をたどることができたのだろう。その面影を見たとき、私もまた何とも言えない感慨を覚えた。鴎外とエリーゼの関係がプツリときれたものでなく、細くずっとつながっていたのは意外だった。小説「舞姫」のその後も、この本を読むと、また魅力的な続編小説になりそうな気がする。
読了日:11月12日 著者:六草いちか
永遠の0 (講談社文庫)永遠の0 (講談社文庫)感想
百田さんの「影法師」に心動かされ、デビュー作を読んでみたくなった。なんという構成力の手堅さ。しっかりとクライマックスまでもっていく説得力。“宮部久蔵”という人物を軸に、彼の孫が、戦中の宮部を知る人々にインタビューしていくというもの。その出逢った人達が、宮部を語りながらも、実は自身の重い過去を述懐している。読み手も、孫の健太郎とともに祖父だけでなく、若き日の祖先を訪ねる旅に出ることになる。読後に、このタイトルを「永遠の約束」と変えたい想いがした。文庫の児玉清の解説も印象的だ。 
読了日:11月15日 著者:百田尚樹
続 明暗 (ちくま文庫)続 明暗 (ちくま文庫)感想
オースティンの続編を創作する人は多いが、漱石の続編を想像するには相当の勇気がいる気がする。水村さんがデビュー作でそれに果敢に挑んでいること自体に、並大抵の才能ではないことを感じる。また、この作品のすごいところは、読んでいるうちに漱石の続編かどうかなんてすっかり忘れてしまうことだ。ラスト10ページに向けてぐいぐい引き込まれた。
読了日:11月22日 著者:水村美苗
想像ラジオ想像ラジオ感想
いろいろ考えさせられた。想像の声、いや死者の声が、生きている人にも、死者でこの世に想いを残す人にも聞こえてくる。エコーする声は空高くからなのか、海の底からなのか、まるで神話の世界のように自在に聞こえてくる。死者は生きている者の面影を慕い、生きている者は死者の記憶を辿っていく。軽快に聞こえる言葉の意味は深く、想いは熱く感じた。
読了日:11月23日 著者:いとうせいこう
輝く夜 (講談社文庫)輝く夜 (講談社文庫)感想
クリスマスが近い今の時期にイルミネーションを眺めながら読みたくなる本。時をクリスマスに設定して、懸命に生きているのに損ばかりしている女性に人生最高の出来事が起こるという短編集だ。展開が同じようだが、黄門様のように同じハッピーエンドになるのも時には嬉しいもの。中でも“猫”が気に入っている。ベッドタイムリーディング後に、素敵な夢が見られそうだ。 
読了日:11月28日 著者:百田尚樹

|

« 10月の読書まとめ | トップページ | リラックリスマス »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/114487/54130841

この記事へのトラックバック一覧です: 11月の読書まとめ:

« 10月の読書まとめ | トップページ | リラックリスマス »