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2014年7月の記事

2014年7月26日 (土)

玉三郎の「天守物語」

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「百物語」で出逢った「天守物語」が頭の中でリフレインしてしまい、なんとしても玉三郎の生の「天守物語」を観たいと想いが募り…

なんとかチケットを手に入れ、いざ、歌舞伎座へ。

夜の部のはじめは、市川右近の「悪太郎」。狂言を題材にしたもので、去年暮れに観たはじめての狂言を彷彿させる愉快なお話。悪太郎といっても、悪人ではなく、大酒飲みの酔っ払いをどう厚生させるかという話。長い薙刀担いだ悪太郎が舞う踊りは、ロシアバレエの動きをとりいれたものとか。ちょっと、ムーンウォークのような滑る軽やかさがあり、楽しや楽し。

そして、「修善寺物語」は、市川中車の初歌舞伎座お目見え舞台。全然知らなかったので、驚いたこと!あれまあ、香川照之じゃないの!芥川の「地獄変」の主役のような芸術至上主義の夜叉王を迫真の演技で務めていました。彼のチャレンジ精神に脱帽。

おおとりの「天守物語」は、玉三郎のためのお芝居なのだと感じさせます。たおやかに美しい妖精の主、富姫。玉三郎は、「魂がこうありたいという理想を語るように、純粋さが芝居に通るようにしたいと思います」(7月大歌舞伎パンフレットより)と述べています。 人間の姿でありながら、別の世界に生きる気高き霊のような存在に思えるのです。

2年前の夏に聴いた玉三郎と真山仁の対談「泉鏡花の世界」を思い出しながら、うっとりと見惚れました。

生の舞台は、やっぱり格別。匂うようなその存在感が伝わってきました。

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泉鏡花の物語、玉三郎の世界をもう少し浸っていたいこの頃です。

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2014年7月22日 (火)

白石加代子の「百物語」

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2年前に観た舞台「トロイアの女たち」で、主役を張った白石加代子。身体からほとばしる言葉に圧倒され、大迫力だったのを記憶しています。

彼女が1992年から続けている「百物語」がこの夏に最終回を迎えるというのを知り、これはこれは見逃すわけにはいかずと、7月9日練馬文化センターに行ってきました。

出し物は、三島由紀夫の「橋づくし」と泉鏡花の「天守物語」。“怪談を100話語り終えると、本物の怪が現れるとされる”ため、「天守物語」が99話。

ひとり舞台といっても、セリフを読みながら、演じるもので身体をひらり、ひらりと舞うように何役もこなしていき、どんどん引き込まれていきます。三島のお話は、家を出てから、七つの箸を渡りきるまで一言も口をきかずば、願いが叶うというお話。4人の女性が願掛けに挑戦し、可笑しくも悲しい結果に終わるという、怖いというより、くくっと笑ってしまうお話。

オオトリの「天守物語」は、予備知識が全然なくて観たのですが、その妖しい世界に妙に惹かれました。セリフが流れるように響き、こころに根を下ろすようでした。意味もわからず、これが泉鏡花の世界かと感心した次第。

「帰したくなくなった、もう帰すまい。腹を切らせる殿様のかわりに、私の心を、私の命を差し上げます。」(「天守物語」、富姫)

実は、登場人物のほとんどが妖怪だったのでした。

耳に心地よく、観て面白い。原文をさっそく読んで、なお魅了され、また芝居を観たくなりました。

コニコは、そして、観に行ったのが・・・・お楽しみは次回に!

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映画「風立ちぬ」

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また観たい映画といえば、「風立ちぬ」。こちらもコニコの2013年ベスト5に入る映画のひとつでした。この映画は、実は高橋源一郎さんの講演を聴いて、ぜひ観てみたいと思った映画でした。

去年、コニコ恒例の「夏の文学教室」で8月2日に高橋源一郎作家)さんが行なった講演が「昭和の文学、平成の文学、そして……」。内容は、ジブリ映画「風立ちぬ」と堀辰雄のことを語ったものでした。

彼がお子さんと観に行った「風立ちぬ」は、いつものジブリ映画の観客とは違い、年配の方が多かったそうで、ジブリ映画にめずらしくキスシーンも多くてビックリされたとか。

この映画が堀越二郎の話であると同時に堀辰雄の話だということを強調されていました。昭和の戦時中に、恋愛小説を書いていたのは、堀辰雄と谷崎潤一郎だけだったということ、そして、特攻で散っていった零戦のパイロットたちが「風立ちぬ」を読んでいったということを話してくれました。死に際に読んだ本、愛しい人を書いた物語だったのかと。

映画の幕開けが関東大震災だったのが衝撃的でした。空飛ぶ夢、機体を軽くして鳥のように舞う飛行機を夢見た少年が、戦闘機を作る時代を生きたのは、なんと皮肉なことだったのかと思ってしまいます。

謎のドイツ人、カストルプが伴奏し、みんなで合唱する「ただ一度だけ」(映画「会議は踊る」のテーマ曲)は、菜穂子の輝く生を感じさせる心動かされるシーンでした。

DVD、この夏、借りてきます。

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2014年7月19日 (土)

映画「永遠の0」


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去年の印象的なコンサート 「グローリー・ゴスペル・シンガーズ」

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またまた去年のコンサート(2013年12月19日)。クリスマスの時期にやってきたグリーリー・グ・ゴスペル・シンガーズを聴きに行きました。

ニューヨークを拠点に活躍するクワイア。一度、本場のグスペルを聴きたいを思っていたところ、バッチリの出会い。

アカペラで歌うその歌声と祈りは、メチャ滅茶パワフルでした。歌舞伎の掛け声のように、歌っている最中に、「オ~、イェイ♪」とか「アーメン」とか会場から聞こえてきて振り向くと、シンガーズの関係者かお友達かと思う人が言っていたんです。やっぱりこの乗りは、日本人にはできないですよね。

ゴスペルは祈りの歌声だと感じるコンサートでした!

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去年の印象的なコンサート 「平原さんちのコンサート」

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ずっと山積みになっていて書きたいと思っていたものをまとめて書きます。

去年の年末(2013年12月8日)に行った「平原さんちのコンサート」は発見が多くて楽しいものでした。

平原綾香さんの「ジュピター」が大好きで、一度ライブを観に行きたいと思っていたんで、喜んでチケットを買いました。

オープニングからびっくり。綾香さんとお姉さんのaikaさん、お父さんのまことさんが3人でサックスを持って登場。3人のサックス・アンサンブルがカッコいいこと。

綾香さんの歌にまことさんのサックス、次から次へと音楽が流れてとても温かい雰囲気の中に包まれたいいコンサートでした。

すっかり、まことさんのサックスのファンにもなって、CDも買ってしまいました。こんな素敵なご家族の中で、綾香さんの音楽のセンスが育まれていったんですね。納得だわ♪

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2014年7月 1日 (火)

6月の読書のまとめ

読んだ本の数:9冊
読んだページ数:1686ページ


Ryuichi Sakamoto selections:J.S.Bach (Commmons:schola)Ryuichi Sakamoto selections:J.S.Bach (Commmons:schola)感想
小川さん(バッハ)の音楽は、歳を重ねるごとに心に沁み入ってきます。楽譜のような装丁のこの本は、いかにも坂本教授のお好みそうで嬉しくなります。付録のCDを聴きながらscholaのメンバーの鼎談を読むのは「読書と音楽の至福」の時。バッハが生きていた時代は、ヴィヴァルディやヘンデルが主流でバッハが田舎ものだったという件に惹きつけられます。教授のことば、「世界性というのは周縁にいたバッハのような人が獲得することがあって、必ずしも中心から生まれるわけではない」に大いに納得しました。バッハ断章も興味深い選択でした。
読了日:6月3日 著者:坂本龍一,浅田彰
世界の夢の図書館世界の夢の図書館感想
一目みてゴージャスさにくぎ付けです。副題の「死ぬまでに行きたい!美しすぎる知の遺産」は言い得て妙。ページをめくる時のウキウキ感は、たまりませんでした。特にヨーロッパの修道院図書館の絢爛さは知の宝石箱のよう。「図書館のない修道院とは、武器庫のない要塞のようなものだ」なんて言葉がよく似合います。表紙を飾るオーストリアのアドモント修道院図書館は、私のドリーム・トリッップにとっておきます。ただひとつだけ、惜しむらくは、日本の図書館が入っていなかったこと。残念無念。
読了日:6月5日 著者:
キャリア教育のウソ (ちくまプリマー新書)キャリア教育のウソ (ちくまプリマー新書)感想
タイトルに惹かれて手にしました。学校教育での取り組み方に偏りがあり、将来を見据えたプランというのが時代遅れになっていく洞察は面白かったですが、生涯教育の大切さなどは新鮮さはなかったかな、と感じました。
読了日:6月5日 著者:児美川孝一郎
アボカド・ベイビーアボカド・ベイビー感想
英語でみればアボカドだとわかるのですが、ついアボガドといってしまう私です。ベイビーの青いつなぎ服がかわいくって、ずんずん大きくなってもこのあかちゃん服のままがユーモラス。すごくシンプルな絵なのに、表情が豊かで子どもも大人も楽しめる絵本です。表紙のバーベルは、アボカド色だわ。森のバターといわれるアボカドを食べて元気いっぱいですね。私もアボカド、食べよっと!
読了日:6月5日 著者:ジョンバーニンガム
「家族」難民: 生涯未婚率25%社会の衝撃「家族」難民: 生涯未婚率25%社会の衝撃感想
「婚活」の名付け親でもある山田昌弘氏が「家族」難民ということばをタイトルにもってきた本。その定義は、“家族のサポートを受けられない人たち――自分を必要とし大切にしてくれる存在がいない人たち――のことを「家族難民」と呼ぶ”だ。日本社会が急速に高齢化に向かう中、若年、中年、高齢のそれぞれのシングルが貧困に陥る現実を追っている。中年シングルが高齢の親を介護し、「介護難民」になり、親を看取った後に「家族難民」になってしまうなど、置かれた状況が過酷。
読了日:6月6日 著者:山田昌弘
高学歴女子の貧困 女子は学歴で「幸せ」になれるか? (光文社新書)高学歴女子の貧困 女子は学歴で「幸せ」になれるか? (光文社新書)感想
タイトルにある“高学歴女子”と“貧困”を組み合わせた着眼点は、洞察に富み、面白いと感じた。この問題が、目に見える形というよりも、社会の不文律的な偏見、家族のプレッシャーに大いに起因するような気がした。高学歴女性の仕事の量と質を変えていく手立ては、決定権をもつ象牙の塔の中枢に入り込むべきと考える。実際遅々として進まないが、どんどん女性枠を創って大学にダイバーシティを取り入れるべき。アカデミックな採用側からの視点があると面白かったかも。
読了日:6月17日 著者:大理奈穂子,栗田隆子,大野左紀子
心の強い子どもを育てる  ネット時代の親子関係心の強い子どもを育てる  ネット時代の親子関係感想
子育てには王道がないと思うが、イマドキのネット時代だからこそ気づいておきたいことってあると思う。ネットで世界とつながれる反面、直に多様な人間関係をもつことが少ない子どもたち。自分の子ども以外でも関わりを持てたら、「ほんとうの気持ちを言えないときの気持ち」に寄り添えたらと感じた本だった。
読了日:6月19日 著者:石川結貴
黄金の羅針盤〈上〉 (ライラの冒険)黄金の羅針盤〈上〉 (ライラの冒険)感想
「指輪物語」や『ハリー・ポッター」を越えると評されているこの作品、前から読んでみたいと思っていました。上巻で旅の準備は整いました。さあ、下巻へと旅立ちましょう。
読了日:6月26日 著者:フィリッププルマン
男性論 ECCE HOMO (文春新書 934)男性論 ECCE HOMO (文春新書 934)感想
タイトルはちょっと硬い感じの「男性論」。でも中味はヤマザキさんの人生論、価値観がはちゃけてて、楽しかったです。お好きな方々が”変人”なのがいいわ~。イタリア人の面々も日本人の方々―安部公房、須賀敦子、花森安治も魅力的です。
読了日:6月30日 著者:ヤマザキマリ

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