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2014年9月の記事

2014年9月29日 (月)

秋桜

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朝の空気が軽くなり、金木犀の香りで胸が懐かしく色づいて・・・そんな街並にコスモスをみつけました。

やさしい色合いに秋の息吹を感じます。

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2014年9月 3日 (水)

8月の読書まとめ

読んだ本の数:14冊


だから荒野だから荒野感想
「だから荒野」というタイトルはどういう意味だったのだろうか?朋美のように「家族を捨てたくなる」主婦って少なからずいるのではないだろうか。たいていは、実際に行動を起こすことはないが。家庭が荒野だったから、あえて家庭外の別の荒野にも出ていこうとしたのか?彼女の猛々しさに拍手を送りたい。山岡が登場する第7章「人間の魂」は震災のことを含めて、人の試練を感じさせてくれて印象に残った。朋美は旅の後、自らの中に少しずつ沃野を見出していくのだろう。
読了日:8月4日 著者:桐野夏生
闇の守り人 (新潮文庫)闇の守り人 (新潮文庫)感想
「精霊の守り人」に心を動かされて「闇の守り人」を手に取る。運命に導かれるように故郷を訪ねるバルサ。ギリシャ神話のように地上を治める王と地下(闇)を守る王の儀式は、人々の過去と未来が出逢う時でもあった。ジグロの想いとバルサの気持ちに寄り添いながら、最後の“弔いの槍舞い”を何度も読んだ。胸にずんとくる物語だった。
読了日:8月7日 著者:上橋菜穂子
緒方貞子 戦争が終わらないこの世界で緒方貞子 戦争が終わらないこの世界で感想
著者の小山靖史さんに感謝。小山さん制作の番組を見逃しましたが、この本を読むことで緒方さんの生きてきた熱い想いや強い意志にふれることができました。しぜんと襟を正す気持ちになります。彼女の生きてきた日々が戦争の歴史だったと感じ、それが、“点でなく線として”いま、現在とつながっているんだということがよく伝わりました。いまも、この世界で戦争は終わっていないという事実を緒方さんは、確かに私たちに語りかけています。8月15日を前に、大いに考えさせられました。ひとりでも多くの若い人たちに読んでもらいたい本です。
読了日:8月7日 著者:小山靖史
百日紅 (上) (ちくま文庫)百日紅 (上) (ちくま文庫)感想
前々から北斎の娘、葛飾応為(北斎が「オーイ、オーイ」と呼ぶのでそれを画号にしたともいわれる)には興味があり、杉浦日向子さんのこの本を手にしてみました。本を開いてみると、な~んと漫画!知らなんだ!浮世絵界の超有名人、北斎も、まるでゴミ屋敷の偏屈爺さん、その娘、お栄(葛飾応為)も、変わり者の女画描きという具合。江戸の空気を吸いながら、気持ちは一気に江戸の町を闊歩カッポ。色っぽい粋な姐さんも登場で、こりゃたまりませんね。
読了日:8月8日 著者:杉浦日向子
世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?感想
ハーバード・ビジネス・スクール、ゴールドマン、マッキンゼー、エリートという言葉がハウツー本のキーワードになっているのでしょうか。書かれていることに、なるほどと思うこともありましたが、いま一つ画一的な価値観だなと感じました。緒方貞子さんの本を読んだ後で、こういうエリートたち、本当に頭のいい人はゴールドマン・サックスやマッキンゼーばかりに行かずに、金融業界以外でも活躍してほしいと思った次第。
読了日:8月10日 著者:戸塚隆将
ジヴェルニーの食卓ジヴェルニーの食卓感想
今でこそ印象派の絵は世界的に受け入れられ、評価をゆるぎないものにしていますが、この短編の中の画家やパトロン、支援者たちは、世間の無理解の中にあったことがしみじみ感じられます。それぞれの画家にかかわる女性たちがまるで彼等の絵のように色彩を放ってステキ。マハさんの文章には品があり、豊かな気持ちになりました。マティスを描いた「美しい墓」が印象的です。
読了日:8月12日 著者:原田マハ
助けてと言えない 孤立する三十代 (文春文庫)助けてと言えない 孤立する三十代 (文春文庫)感想
副題の「孤立する三十代 NHKクローズアップ現代取材班」に目が留まり読んでみた。30代は団塊ジュニアに当たる日本の人口のボリュームゾーン。内容は、思った以上に深刻なものだった。いままで、自己実現、自己責任のマントラが沁みついた世代が、今どういう境遇(2009年の時点で30代の失業者が80万人)にあるのか、考えさせられた。表紙の汚れたスニーカーが三十代のホームレスを見分ける大事な印になるということにも胸を突かれた。特に第6章平野啓一郎の「三十代の危機」はこの問題の大事な問題提起になっている。
読了日:8月14日 著者:NHKクローズアップ現代取材班
女子会2.0女子会2.0感想
タイトルが受け狙いかな~。「アタシたちに言わせてよ!」って感じで今の女性の状況を話している本。面白かったのは、キャリア女性がこれから二極化していくという千田有紀さんの意見。アメリカでは「大学の女性の先生がどういう人と結婚しているかというと、自分と同じような大学教授のような人か、大工なんです」(113ページ)と述べ、日本だったら、佐川男子!(佐川急便)でしょ!!と受けているのが、妙に納得しちゃったり。第2章の「ベルばら」コラムも愉快でした。
読了日:8月15日 著者:
決壊 上巻決壊 上巻感想
前からとっても気になっていた本。お盆の時期に読み始めて、ちょうど物語も実家に帰る良介たちの場面から始まっていた。ぐったりする暑さから、沢野家のこれからの重苦しさが暗示されるようだ。危うい父や兄、そして母も・・・下巻へ一気に進みます。
読了日:8月17日 著者:平野啓一郎
決壊 下巻決壊 下巻感想
本当の犯人が誰かより、マスコミ、警察はもちろん家族、友人までもが犯人に違いないと意識した時点でシナリオができあがっていく恐ろしさがあった。崇の心中がつねに空しくあったことが、それぞれの心にこだましていき、社会もその写し鏡のように決壊していく。この話では殺人が社会からの“離脱”としているが、いま起っている多くの自殺もまさに“離脱”と重なってみえ、まさに現代社会の問題を突きつけた力作。
読了日:8月20日 著者:平野啓一郎
夢の守り人 (新潮文庫)夢の守り人 (新潮文庫)感想
守り人シリーズも3作目になる。今回はバルサの出番よりトロガイとタンダの活躍に心が躍った。チャグムがバルサに再会できたシーンは、自分も一緒に寄り添えて心から嬉しかった。チャグムの少年から青年への成長ぶりも心に残った。
読了日:8月26日 著者:上橋菜穂子
海うそ海うそ感想
土地が重ねてきた歴史を架空の島に見立てて語っている。その語り口は、丁寧に耳を傾け、そして足取りを前に一歩一歩積み重ねるようだ。語り手の「先生」が朴訥な梶井君と共に行った霊的な旅は、日本の自然をより深く物語っていた。最終章の「五十年の後」は、いまの私たちと「先生」をつなぎ、さらに昔の爺さんと婆さんの時空に案内してくれるものだった。
読了日:8月28日 著者:梨木香歩
自分では気づかない、ココロの盲点自分では気づかない、ココロの盲点感想
書評を読んで面白そうだと思って手にしました。カードをめくるようにクイズ形式になった認知バイアス解説書。面白いのは、アランの「幸福論」でも言っていたのように“体は心のスイッチ”だということば。「感情は表情よりも、姿勢に強く引っぱられます」(119ページ)という脳の指令があるからで、悲しい時もガッツポーズをしていると、しない時よりもココロは軽くなるようです。気づかないココロのクセ、意外と楽しかったです。
読了日:8月29日 著者:池谷裕二
心臓に毛が生えている理由 (角川文庫)心臓に毛が生えている理由 (角川文庫)感想
読み応えアリ。深いことを軽い感じで書いているところがステキ。この話題の豊かさはどうして、尋常ではありません。何度も納得して膝をたたいたことか。池内さんとの対談も世界にはいろいろな人がいると感心させられ、一気に読みました。楽しい読書でした。
読了日:8月31日 著者:米原万里

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