絵本・児童文学

2012年10月23日 (火)

もぐらのバイオリン

Photo


図書館で見つけた絵本です。

・・・もぐらは、まいにちの暮らしの中で“たのしいけれど、なにかものたりないもの”を感じていました。

ある よるのことです。 テレビで おとこのひとが バイオリンを ひいていました。

その ねいろは、 もぐらが いままでに きいた なかで いちばん うつくしい ものでした。

もぐらは おもわず つぶやきました。

「おれも あんなふうに きれいな おんがくを かなでてみたいな」(8ページ)

私も、もぐらのような気持ちになってバイオリンをはじめて、もぐらのようにはじめは、きいきいとひっかくようなひどい音を出していました。それでも、もぐらと同じように、繰り返し繰り返し弾きました。もぐらな私と、もぐらが一緒になってしまったような、そんな気持ちで読みました。

絵本の中では、もぐらは何年もバイオリンを弾き続け、どんどん上手になっていきます。そして、いままでにないほど、幸せな気持ちになります。やがて、「おれのおんがくがせかいをかえられるかもしれない」と、ドンキホーテのような見果てぬ夢をみたりします。でも、それは無理な話と思い直し、眠りにつき、美しい平和な夢をみたのでした。

バイオリンを弾くもぐらの楽しそうなことnotes楽しい絵本でした。コニコのバイオリン、もぐらさんのように弾き続けようと思いますheart02

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年3月27日 (火)

「黒井健 絵本原画の世界」展

Img

フェルメール・センター銀座に行った帰りに、誘われて行ったところが銀座の松屋。こちらで開催中だった「黒井健 絵本原画の世界」展にも寄ってきました。

画業40周年記念の展覧会。誘われるまで黒井健さんといってもどんな絵本を描かれた方かピンとこなかったのですが、「『ごんぎつね』、『手ぶくろを買いに』の絵を描いた方」といわれて、「あ~、あのふわっと温かな絵か」と懐かしく思い出しました。

特に『手ぶくろを買いに』は、娘が小さい時に何度も読んだ絵本でした。新美南吉の包み込む愛情とどこか無情な世界観が、絵にやさしく拡がっていて、飽きることなく読んだ本です。

この原画展では、「ふる里へ」や「ミシシッピ」などの静かな風景を扱ったものや、黒井さんの娘さん、凪(なぎ)さんのふかふかとしたフェルト・アートも展示してありました。そんな作品をみていると、子どもの頃の「わあ、かわいい」とか「なんてきれい」という素直な気持ちが飛び出てきて、久しぶりに絵本をめくってみたくなりました。

誘ってくれたあけきちさんに感謝!お揃いで買ったチケット入れ、大切にします。

手ぶくろを買いに (日本の童話名作選)

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2011年12月24日 (土)

「サンタ・クロースからの手紙」

この本の原題は「The Father Christmas Letters」。イギリスでは、サンタさんのことをFather Christmasっていうんですって。

「指輪物語」で有名なトールキン氏が、自分がサンタに扮して、わが子4人に宛てた書簡集です。

続きを読む "「サンタ・クロースからの手紙」"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月19日 (月)

ピーターラビット展

Img

池袋に出たついでに15日(~28日まで)からはじまった「日本語版 出版40周年記念 ピーターラビット展」をみてきました。

西武池袋本店の別館2階にある小さなキャラリーです。興味を引いたのは、この展示のタイトルにもある日本語版の変遷。最初は「ピーターラビット」ではなくて、「ピーターうさぎ」っていうタイトルだったんですね。

翻訳家の石井桃子さんは、この本を翻訳するにあたり、イギリスの湖水地方を訪ねていました。当時の手紙が残っていてポターがみた風景を実体験しながら翻訳に励んだことがわかりました。原書の英文に石井さんの翻訳されたやわらかい日本語をのりづけした試作本も飾られ、その取り組みの真摯さが伝わってきます。

会場には湖水地方の写真も展示され、四季折々の美しさが心に残ります。湖水地方は、コニコの“あこがれの地”。映画「ミス・ポター」でもきれいだったわ。ぜひ近い将来に行ってみたいところです。

その他、黒柳徹子さんの朗読が流れていたり、「ピーターうさぎ」の人形劇(絵本とはちょっと違う顔!)の映像があったり。そうそう、ピーターラビットの家系図もありました。

展示の後は、おみやげグッズがいっぱい。食器だの、文具だのたくさんありましたが、コニコはおやくそくのクリアファイルのみを購入。年末の断捨離のために我慢我慢。

そうはいっても、かわいいピーターラビット。クリスマスプレゼントとしてピーターラビットの絵本をもらったらうれしいですねbleah

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2011年12月18日 (日)

レイモンド・ブリッグズ

この時期、年賀状を書かなくてはと焦っていますが…そういえばアメリカから帰国してからクリスマスカードも近ごろは出さなくなったな~。そんな想いにひたっていたら、こんな切手をみつけました。「スノーマン」や「風が吹くとき」で有名なレイモンド・ブリッグズが書いたクリスマス切手です。英国では、1968年からクリスマス切手の発行が始まったそうで、下の切手は2004年に発行されたもの。

SantaPhoto

このシリーズは6種類あって、そのうちの2枚がこの「強風」と「晴れ」です。いつもHOHOHOと笑って呑気そうなサンタさん。でもサンタさんとトナカイの旅は、なかなか過酷なもののよう。“サンタさん、雨にも風にも負けずにいて~!”と思わず叫びたくなりますね。「晴れ」の、サンタさんとトナカイのバンザイしている相似形の後ろ姿が限りなく温かいわ♪

ブリグッズのサンタさんは、絵本でも楽しいです。クリスマスプレゼントにこんな絵本もステキかもね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年11月 8日 (火)

「羊男のクリスマス」

羊男のクリスマス 羊男のクリスマス

著者:村上 春樹
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

「コニコの英語カフェ」で村上春樹の短編を読んだら、こんな絵本を貸してくれる友だちがいました。

初版は26年も前になりますが、わたしには何だかとっても新鮮な絵本でした。最近、まとめて村上春樹の短編を読んだので、いろいろなモチーフが、馴染みの仲間みたいに思えて楽しめました。「パン屋再襲撃」の呪いみたいなわけのわからない“呪い”が出てきたりね。もちろん、それが何を意味しているかなどわからないことだらけなのですがね。

だいいち、この本がクリスマスってこととあんまり関係ないみたいだし、羊男に依頼されたクリスマスの曲は、結局作曲されなかったようだし。

でも、へんてこりんなファンタジーがなんともこどもごころにもどらせてくれるというか、理屈なく面白い。

続きを読む "「羊男のクリスマス」"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年10月25日 (火)

「遠い町から来た話」

遠い町から来た話 遠い町から来た話

著者:ショーン タン
販売元:河出書房新社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

ショーン・タンさんの絵本、ご紹介します。原題は「Tales From Outer Suburbia」。岸本佐知子さんの訳です。

「アライバル」や「レッド ツリー」とちょっと違うところは、短編集のところ。もくじからして、楽しくて遊びごころいっぱいです。

Img

続きを読む "「遠い町から来た話」"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年10月20日 (木)

「レッド ツリー THE RED TREE」

レッドツリー―希望まで360秒 レッドツリー―希望まで360秒

著者:ショーン タン
販売元:今人舎
Amazon.co.jpで詳細を確認する

和書ではあるのですが、原文が中心で、早見優さんの訳がごく控えめについている、ほとんど原書の「The Red Tree」を紹介します。

オーストラリア出身のショーン・タンの作品で、絵本といっても、むしろ毎日の忙しい生活に疲れてしまった人―思春期から大人の心をとらえる本だと思います。

憂鬱な気分で目覚めた朝、一日は暗く始まり、孤独な気持ちを増幅させるようなことしか起こらない・・・はずだった、いつものように。

でも暗闇の中に、オアシスのない砂漠の中に、ささやかにあなたを見守るものがいた。ささやかすぎて、見えていなかったあなたは、やがていつもそこにあったものに気づくはずです。

ショーン・タンの絵の風景は、精密で色遣いの巧みさがブリューゲルを思わせるものがあります。それでて、人物はタン独特の悲哀を込めた表情がとても印象深いのです。

ラストのページのレッドツリーの赤を眺めているうちに・・・紅葉のような赤い葉っぱが、童謡の「手のひらを太陽に」にある“手のひらを太陽に すかしてみればまっかに流れる ぼくの血潮(ちしお)”という言葉と重なりました。レッド・ツリーは、生命の持つ力そのものの木のような気がしてきます。

手に取ってみてください。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年8月28日 (日)

「しげちゃん」

しげちゃん しげちゃん

著者:室井滋
販売元:金の星社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

夏休みも後わずかですね。宿題が気になる子どもも多いかと思います。読書感想文なる宿題もあり、コニコもはるか昔にはどんな本を読もうなんて悩んでいましたが、今もおんなじ。夏休みだけではなく、毎日どんな本を読もうかと思っております。

そして、出逢ったのが絵本「しげちゃん」。この本は女優の室井滋(むろい しげる)さんが書かれたものです。

この本のエッセンスが、絵本の「あとがき」にあります。

大人になった私は、女優という仕事をしています。女優は「芸名」という別の名前をつけてもいいんです。けれどなぜか、名前は「しげる」のまんま!どの名前も自分に似合わないことに気がつきました。もう、父も母もこの世にはいませんが、結局、両親にもらった名前が一番好きになっていたんですね。

みんなはじぶんの名前って、すき?そんな問いかけからはじまるページをめくると、ピカピカの小学一年生のしげちゃん登場。そこには、学校に一緒に登校している気になってしまうような迫力のある絵があります。そして、みつけたのが机の上の名札。男の子は水色の紙に、女の子はピンク色の紙に名前が書いてあり、しげちゃんは、女の子なのに、水色の紙に「しげる」と書かれた名札を発見して・・・。

男の子みたいな「しげる」を消して、少し女の子みたいな名前を考えたりする「しげちゃん」。でも、なんだか違う名前をつけても・・・自分と違う。お母さんに聞いてみて、キッパリ名前を変えることはできないことがわかるのですが、そのあとのお母さんのことばは、どんな子どもにも宝物になることばでした。子どもにつけるあったかい名前、じわじわって自分の名前が好きになれそうな絵本です。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2011年7月22日 (金)

スヌーピーの「しあわせはあったかい子犬」

スヌーピーのしあわせはあったかい子犬 スヌーピーのしあわせはあったかい子犬

著者:チャールズ M シュルツ
販売元:主婦の友社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

「スヌーピーたちのアメリカ」「Why Charlie Brown, why?」「スヌーピーたちの聖書のはなし」をレビューして、すっかり「ピーナッツ」オタクになっています。今日は、心があったかになる絵本です。この表紙のルーシーとスヌーピー、かわいいこと。

原題は「Happiness Is a Warm Puppy」。

谷川俊太郎訳で、全部のページが“しあわせは(Happiness is)”で始まる文字のページと、その隣のページがそのしあわせをあらわす絵でできています。たとえば、“しあわせは親指と毛布”と書いてある隣には、ライナスが親指をしぶって毛布をもっている絵が描いてあります。

わたしのお気に入りは、“しあわせはドアをあけたら好きな人”です。思わず笑顔になり、「ああ、こういう気持ち、わかるな~♪」っていう本です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)